SLIKのアイブラケットは普通のアルカスイス互換プレートに見えて、実はLブラケットのように構図を縦横自由に変更できるという画期的な製品です。
どんな製品か知りたい方は以前書いた記事 アルカスイス互換汎用プレートの決定版となるか?「SLIK Iブラケット(アイブラケット)」をぜひご覧ください。
しかしこの製品には2つの欠点がありました。
ひとつが角の処理が鋭利すぎて危険性が高かったこと。
もうひとつがRRS(ReallyRightStuff)社製品との互換性問題です。
そのことを販売元であるケンコートキナーに報告したところ、何と意見を反映した改良版をリリースしてくれたんです!
これまでのSLIKと言えば旧態依然であり、ユーザーの声にもほとんど反応はありませんでしたが、ここ数年は非常に柔軟なモノづくりをするようになってきたように思います。
ユーザーの意見に耳を傾けてくれるメーカーって個人的に非常に嬉しく思います。
まずはパッケージ。
製品名が「Iブラケット」だったのが「IブラケットR」へ変更されており、JANコードも異なりますので、併売されているようです。
そしてパッケージには「RRS互換カメラプレート」というシールが!
良いですねぇ〜。
では早速実際に確かめていきましょう。
ご覧の通り、尖っていてうっかり手を切ってしまいそうだったI字部分の出っ張りが、非常に滑らかな処理になりました。いつまでも触っていられるくらい手触りも良くなりました。
お世辞でも何でもなくRRSやKIRK製品のような滑らかさです。本当によくこれだけ滑らかに仕上げたものだと感心しました。最高!
横側のプレートに関しても滑らかなエッジで満足度の高い仕上がりとなっています。
次に「RRS互換」という部分です。果たして本当にReallyRightStuff社の全製品に対応しているのでしょうか?
これってかなり難しいのではないかと思っています。なぜならRRS社製品同士であっても互換問題が存在しているからです。
RRS互換と言いながら実際はスカスカなのでは?という懸念を拭いきれません。
上に並んだ製品はすべてRRSのレバークランプが搭載されています。ARC-LRに関してましては幅調整機構が付いていますが、他の8つはすべて互換性問題が起こりうるクランプです。
これらに実際にアイブラケットRを装着して、互換問題が解決されているか検証してみたいと思います。
結論から発表しますと、見事に全クランプにフィットしました。中には少しキツイ・少し緩いものがありましたが、使用上で問題となるようなキツさや緩さではありません。
私もこれまでオーダーメイドで製品をいくつか作ってきたので分かるのですが、ダブテールのサイズの追い込みってかなり難しいんです。
よくこのギリギリの美味しいところに追い込んで仕上げたなと感服しました。
検証結果
●改良版アイブラケット「R」は、アイブラケットでの欠点であった鋭利なエッジの処理が滑らかになり、安全性が高まった。
●改良版アイブラケット「R」は、アイブラケットでの欠点であったReallyRightStuff社製品との互換性の悪さが改善された。
いまRRS製品を持っていなくても、製品としての完成度は格段に高まっていますので、これからアイブラケットを買うなら絶対に改良版の「アイブラケットR」を選択されることをお勧めします。
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