真俯瞰撮影が上手くいかない方に試してみてほしい方法

真下にレンズを向けて撮影する手法が「真俯瞰撮影」。

この真俯瞰撮影が「どうにも上手くいかない」という悩みをたまに聞きます。
今回はそんな悩める真俯瞰愛好家のために私の撮影方法をご紹介したいと思います。

まず多くの方が試されているであろう方法が「サイドアームを使う」ことでしょう。

マンフロット(Manfrotto) アクセサリーアーム 131DB
どのポールにも3/8"ネジ穴で取り付けられます。このサイドアームによって、2台の雲台を90°垂直に位置決めできます。 800,806,809,816,816/1用

サイドアームは真俯瞰撮影のために生み出されたと言っても過言では無いアクセサリーですので、もっとも簡単に三脚に組み込むことができますし、当たり前ですが真俯瞰撮影を行うことができます。

しかし三脚の脚が画角に入り込んだり、それを避けるためにアームを目一杯伸ばすとバランスが悪くなり機材の逆側に重しをぶら下げるなどしないと転倒してしまうなど、扱いが難しいのが欠点です。
また伸ばせば伸ばすほどブレやすくなる点も気になるところです。

これらの欠点を解決できるサイドアームは残念ながら私は見たことがありません。

サイドアームがダメならどうしたら良いんだろう?と考えた時にふっと思い浮かんだのが「壁に脚を立てかける」方法でした。

壁に一脚を立てかけるだけ

細かい部分を見ると工夫を凝らしていますが、セッティングは二脚を普通に立てて、残った一脚を壁にもたれ掛からせるだけです。

それでは工夫を確認していきます。

工夫①石突をお椀型に変更

Gitzoでおなじみのお椀型のゴム石突に交換しています。

RRSにはお椀型の石突が無いのでNEEWERを使っています。なぜNEEWERを使っているかと言いますと、滑りにくい材質で、形状が今回のセッティング向いていることと、スパイクを内蔵していることです。お値段もお手頃で気に入っています。

NEEWER ユニバーサルフットパッド 三脚スパイク 3個セット 滑り止めゴム石突 凹凸地面に適用 直径60mm 交換用 3/8"ネジ付き 三脚アクセサリー 三脚一脚用
この取り外し可能なスパイク付きの多目的三脚フットパッドは、あらゆる種類の表面で三脚を安定させるために広く適用できます。 60mmの大きな楕円形のパッドを使用すると、三脚を平らな面にしっかりと固定するための安定性が向上します。パッドを三脚の足...
工夫②ダイソーの耐震マットを採用

工夫①の写真でも見えていますが、石突の底に粘着ゼリータイプの耐震マットを敷いています。

床側/壁側、どちらとも敷くことで驚くほどズレなくなります。洗えば繰り返し利用できる点も嬉しいですね。

ただし壁紙の種類によってはマットの粘着性により剥がれてしまう場合がありますのでご注意ください。

工夫③レッグカラーを脚に取り付ける

RRS社の三脚にはレッグカラーというアクセサリーが販売されています。脚に3/8雌ネジを拡張できるアクセサリーです。私はこれにARCA-SWISS社のクイックリンクを付けて雲台を脱着できるようにしています。

雲台を好きな場所に取り付けできれば良いので、スーパークランプなどで代用が可能です。

https://amzn.to/41kmUEN
立てかけるだけ。はちょっと不安な方へ

一応耐震マット付きのお椀型石突を立てかけるだけで、真俯瞰撮影は可能です。機材から離れず、慎重に撮影を行うのであれば問題ないでしょう。

しかし機材から目を離して商品を並べ替えたり、撮影に集中したい方もいらっしゃるでしょう。

そんな方にはオートポールとダブルクランプを追加することをお勧めします。

オートポールは簡単に言えば長さ調整が楽にできる突っ張り棒です。オートポールにダブルクランプの片側を装着し、もう片側で三脚の脚を固定します。

単に壁に立てかけた時よりも更にブレに強くなりますし、転倒の心配がなくなるので安心して撮影に集中できます。壁紙の剥がれが気になる方もこちらの方が安心です。

Manfrotto オートポール 210cm -370cm 032
高さ210~370cm、ポール径はφ45mmおよびφ40mm 自重:2.2㎏
Manfrotto アクセサリー ダブルスーパークランプ 038
重量15kg、直径13mm~55mmまでの機材を確実にホールドするスタジオ内の万能クランプ

この撮影方法の良い点は、壁に立てかける脚を伸ばせば、かなり広いスペースを真下に確保できることです。また高さに関してもかなり融通が効きます。

カメラをどの位置にズラしてもバランスが変わらないため、バランス調整用の重しも必要ありません。オートポールとダブルクランプを追加すれば転倒のリスクも限りなくゼロになります。

そしてこの方法の一番の利点はブレに強いことです。サイドアームとの比較では天と地ほどの差があり、安定感は抜群です。

真俯瞰撮影でお困りの方は、ぜひとも試してみてください。

※雑誌やパンフレットを正面から撮影したい場合に真俯瞰撮影は便利です。

※個人売買で衣類を出品する際の画像の撮影にも真俯瞰撮影は便利です。

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haku
こんにちは三脚フォトグラファー「ハク」です。 当ブログのキャッチフレーズは「探していた三脚と雲台の情報がきっと見つかる!三脚雲台沼ブログ」です。 当ブログを読めば大抵の三脚雲台の悩みは解決できるようになるはずです。 どうぞよろしくお願いいたします!
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