ギア雲台マニアの中には、全方位ギア駆動システムを夢見ている方もいらっしゃるでしょう。
かく言う私もそのひとりです。
3軸微動はManfrottoの410と405、ARCA-SWISS C1 CUBE GPとd4 GPですでに実現しています。前後左右への水平方向にはマクロフォーカシングレールを2つ組み合わせれば雲台に組み込めます。
そう。あと足りないのは、上下方向だけなのです。
上下微動装置と言えば、三脚のギア付きセンターポールがあります。特にジッツオのギア付きセンターポールは最高です。
しかし下方向にスペースが必要不可欠なのでそこそこ高さが必要となるため、グラウンドレベルにセッティングできないという欠点があります。これが地味に不便だったりします。
そこで何か手段がないものかググってみました。
まずレオフォトから底にネジ穴が付いているギア付きセンターポールが見つかりました。
でも明らかに不安定になりそうですので却下です。
ARCA-SWISS社のカメラシステムに、一部上下方向にギア駆動するモデルがあるようです。
これが一番欲しいのですが、後ろ側の部分のみの部品販売はされていないようで、また仮に部品販売されたとしても、この製品の価格から推察するに$5,000は越えそう…。
これ以上は見つかりませんでした。
では作ったらどうか?
例えばラボジャッキとワンオフパーツを組み合わせてカスタムすれば良さそうです。
しかしジャッキは価格が安い物だと安定しませんし、価格が高いしっかりした物だと今度は重量の問題に悩まされそうです。
個人的にはこれが一番理想形に近いので、もし軽くてしっかりしたジャッキが見つかったら、作ってみたいです。
しかし上下移動する装置を雲台の上に載せるのって、いずれの方法を取ったとしても、かなり背が高くなるため、結局グラウンドレベルにはセッティングできないのでは?
背が高くなるなら、三脚のギア付きセンターポールで良いじゃん。と最初に戻ってしまう訳です。
では上がダメなら横ならどうでしょうか?
WimberleyのモノジンバルヘッドMH-100と、KIRKのマクロフォーカシングレールFR-2を組み合わせてみました。
これにカメラボディに付けているLブラケットの縦プレートに固定したらセッティング完成です。
光軸が三脚の中心からずいぶんズレてしまうため、重量バランスが不安でしたが、実際にはさほど気になりませんでした。
これならグラウンドレベルのセッティングも問題ありません。
最大高まで上げても通常のクランプにセットした時とほぼ同じ高さ。雲台の上に機材を積み上げていくよりも、はるかにブレに強そうです。
俯瞰撮影する時にもなかなか良さそう。
安定性は悪くなりますが、脚で調整しなくてもプレートの幅分だけ、さらに上に高くできるというメリットもあります。
スペースの都合でそれ以上開脚できないのに、高さが足りないという状況でも裏技として使えそうです。
もっと他に良い案がありそうな気がしますが、取り敢えず今回はこれで気持ちを沈めようと思います。
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