望遠レンズサポーターという製品があります。形状はさまざまで種類はたくさんありますが、共通して言えることは望遠レンズを何らかの方法で支えたり固定したりして、機材を安定させるアクセサリーです。
望遠レンズサポーターは望遠レンズに限らず、あらゆるレンズに対して有効なアクセサリーだと思います。特に中望遠マクロレンズやf/2.8通しのズームレンズ(いわゆる大三元レンズ)では使った方が断然歩留まりが良いです。
しかし、望遠レンズサポーターを望遠レンズ以外で使う場合「ちょっと使いにくい」という問題があります。今回はその問題を解決するために色々と試してみたいと思います。
望遠レンズサポーターの使いづらいところ
以前『望遠レンズサポーターはどれを選んだら幸せになれるか?』という記事を書きましたが、その記事では以下のようにまとめました。
望遠レンズサポーターとしてもっとも性能が高いのはReallyRightStuffのシステムです。ただ価格に対して性能が見合っていないかな?というのが率直な感想です。対してベルボンのSTP-1は価格の割には良く出来ていますので、お使いの機材に適合するようでしたらお勧めします。
しかしこの2つの製品にはちょっと使いづらいところがあります。
望遠レンズサポーターは汎用品ですので、様々な機材に適合するように、どうしても大きくつくる必要があります。そのため一般的な機材で使うには、重く大きすぎるのです。またサポート部分の長さが長いものが多いため、床やテーブルに対して水平に置くことができません。突き出した部分に三脚や雲台が干渉して操作しにくいこともあります。
「望遠レンズサポーターって面倒臭いな…」という印象を受けるに十分で、次第に持ち出すのが億劫になり、結局防湿庫の肥やしとなってしまいます。
大は小を兼ねる。と言いいますが、こと機材に関しては兼ねたところで、不便なことが多いです。やはりご使用の機材に適したものを選ぶ方が絶対に快適ですし、実際に使用する機会が増えると思うのです。
望遠レンズ以外で使える望遠レンズサポーター
KIRK LS-1 / LS-2
望遠レンズの三脚座のアルカスイス互換フットを利用するタイプのサポーターです。
このようにいくつかのアクセサリーを組み合わせれば、三脚座を持たない一般的なレンズにも使用することができます。
LS-1の欠点は高さ調整できる幅が狭いこと。調節幅は1cmくらいしかないので、汎用性はかなり低いと言えます。またサポート部分のパーツにストッパーが付いていないので、うっかり緩めると落下してしまいます。それが崖だったら一巻の終わりです。
HejnarPHOTO のレンズサポートシステム
最近私の中でブームのHejnarPHOTOにもすごくナイスアイテムがあります。
KIRKのLS-1よりも30gほど重くなりますが、その分剛性には優れていますし、5mmほど調整幅が広いですし、サポート部分にストッパーも付いているので、うっかり緩めても紛失することはありません。
ほんの少しプレートよりもクランプの方が厚みがあるので、床と機材は平行ではありませんが、置いて不安定に感じるほどではありません。KIRKのLS-1よりも汎用性は高く、扱いやすいと思います。
このシステムの欠点は、それでも高さ調整できる幅が狭いこと。調節幅は1.5cmくらいしかないので、汎用性は低いと言えます。私はさほど気になりませんが、置いた時に機材が微妙に水平にならないことも気になる人はいるかもしれません。
こっちの方が良いのでは?というアクセサリー
Really Right StuffのCinema Rail 180mm と MPR-ECの組み合わせです。デザインがめちゃ格好良くて、それだけでポチりそうになる危ない製品です。クランプとプレートの幅が同じサイズですので、床と機材が水平になります。重さが286gとHejnarPHOTOのシステムよりも100g以上重いのがネックです。あと200ドルオーバーは凶悪すぎ…。
Really Right StuffのCRD-Rail Vertical railはもともとクランプとプレートが一体化しています。そのため剛性は一番優れていると思います。置いた時にプレートが水平になっているのも嬉しいですね。残念なのはプレートに三脚座などを直付けできないこと。このためレンズサポーターとして使うには、必ずFASクランプなどを介してボディやレンズフットを装着する必要があります。150ドルと価格も微妙に悩ましいです。
まとめ
いつも通り、完璧な機材はありませんでした、というオチでした。まだまだ望遠レンズサポーター探しの旅は続きそうです。
満足のいくシステムを探して、続きの②をいつか書きたいと思います。
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