【雲台レビュー】Really Right Stuff(RRS)自由雲台まとめ

  1. 今回は「はてなブログ」お引越しついでに、Really Right Stuffの自由雲台をまとめてみたいと思います。なおBH-25とBH-30は旧ロゴですが大きく仕様変更はしていません。

ボールヘッドのラインナップ

Really Right Stuffの自由雲台(BallHead)のラインナップは全6種類。

一般的な自由雲台は4種類で大きい方からBH-55、BH-40、BH-30、BH-25。この型番はボールヘッド(BallHead)を略して「BH」、続く数字がボールサイズ(直径)です。「BH-55」なら直径55mmのボールサイズの自由雲台ということです。すごく分かりやすいですね。

ミニ三脚用のボールヘッドは2種類で、パンニング機能の有無が大きな違いです。パンニングなしがBC-18。ボールクランプ(BallClamp)の18mmのボールサイズという意味です。
パンニングありがBPC-16。ボールパンニングクランプ(BallPanningClamp)の16mmのボールサイズという意味です。こちらも分かりやすくて良いですね。

それでは簡単にひとつずつご紹介しましょう。

Micro Ball Head / BC-18

マイクロボールヘッド| BC-18 RRS Really Right Stuff

一見、特殊な形状のクランプにしか見えないこの製品を、果たして自由雲台と呼んで良いのか疑問ではありますが、ともかくこの部分のみで自由雲台の機能を有している事は確かです。取り付けは1/4インチのオスネジのみとなっており、ネジ穴はありません。ボールの操作はシルバーのレバーを解除することでフリーになり、閉じることでロックされます。ポケットに楽々入ってしまうほどのサイズで、重さも実測で108gしかありません。小さくても固定力は強力でフルサイズ一眼カメラをしっかり止めてくれます。欠点は全方向45度までという角度制限があること。操作性は慣れが必要で、クランプ幅の狭さによる不安定感も欠点と言えば欠点ですが、それらを補って余りある魅力がこの製品はあります。

PANNING MICRO BALL HEAD | BPC-16

PANNING MICRO BALL HEAD | BPC-16

メイン操作は先ほど紹介した「BC-18」と一緒です。BC-18からの大きな変更点はパンニング機能がついたことと、角度変更が90度まで可能になったことです。変わらず取り付けは1/4インチですが、ネジは取り外し可能の止めネジになっています。欠点としてはBC-18よりもボールサイズが2mmも小さくなったので、かなり固定力は弱くなっています。非常に魅力的なフォルムの製品ですが、いざ手にしてみると中途半端感は否めず、個人的に勧めていません。

注意点:この製品はフリクションを調整できるようになっています。しかし内部の金具が真鍮製ですので、締めすぎると壊れてしまいます。加減が難しいので、触らないのが一番です。

BH-25 BALL HEAD

BH-25 BALL HEAD

BH-25はReally Right Stuff(RRS)社の雲台の中でもっとも小型軽量モデルです。実測で重量はわずか177g。用途としてはミニ三脚のヘッドとして、またトラベル用として活躍してくれます。平たいレバーは力加減がしやすく、ボールの動きも滑らかで心地良いです。締め込み時の構図のズレも少ないです。またレバーはバネ式で任意の位置に切り替える事ができます。

操作は非常にシンプルでハンドルはたったひとつしかありません。ただしひとつのハンドルで操作が出来るという事は、長所でもあり、短所でもあります。ユーザーによっては、独立したパン操作ができないという事が最大の短所かもしれません。ボールサイズが小さいので固定力はさほど強くありません。快適に使用できる耐荷重はせいぜい2kg程度まででしょう。

フリクションコントロール機能はついていません。普段フリクションに頼り切った使い方をされている方は注意が必要です。

このサイズの自由雲台ならでは、という使い方はたくさんありますが、メイン雲台にはならないと思います。ストロボやスマホなど外部アクセサリー接続用で使うなら良いと思います。

BH-30 BALL HEAD

BH-30 BALL HEAD

BH-30はReally Right Stuff社の自由雲台の中で二番目に小型軽量モデルです。BH-25との違いは、ボールサイズが5mm大きいことと、パン操作が独立していることです。残念ながらフリクションコントロールは未搭載です。BH-25よりも固定力も格段にアップして、メーカー発表の耐荷重は6.8kg。ベース径は41mm。

製品としてはちょっと中途半端で、勧めるとしても凄く狭い層に限定されそうです。BH-25同様、外部アクセサリー接続用で使うなら良いですが、それにしては高額なのでやはりお勧めしにくいです。

BH-40 BALL HEAD

BH-40 BALL HEAD

BH-40はReally Right Stuff社の自由雲台の中で二番目に大きなモデルです。BH-30との違いは、ボールサイズが10mm大きいことと、フリクションコントロールを搭載していることです。フリクションの調整もかなり細かく調整できます。ボールの動きが滑らかで操作性はかなり良いと思います。総合的にこのサイズの自由雲台の中では頭ひとつ抜けた製品だと思います。

粗を探せば、パンノブとフリクションノブと近過ぎることでしょうか?非常に完成度、満足度の高い自由雲台に仕上がっていると思います。なるべく軽く小さく、そして実用的な自由雲台を探している方に超オススメです。

BH-55 BALL HEAD

BH-55 BALL HEAD

BH-55はReally Right Stuff社の自由雲台の中でもっとも大型の自由雲台です。製品の歴史はかなり古く海外のブログでは2004年頃にはすでに良質な雲台として紹介されています。私が初めて買ったのはいつだったか正確には覚えていませんが、当時の海外の写真家のハウツー本にはアルカスイスZ1の廉価版という紹介がされていました。

BH-40との違いは、ボールサイズが15mm大きいことと、90度傾けた時にステムが収納される溝が2箇所になったこと(デュアルドロップノッチ)、そしてメインロックノブが丸く大きくなったことです。ボールサイズは他機種よりも大きいのに、ロープロファイルですので安定性が高く、ブレにも強いです。

ボールの工作精度が高く、特にフリクションを掛けた状態で動かした時のボールの動きが非常に滑らかです。メインロックは大きく力を入れやすい形状で、デザイン的にも格好良いです。操作性も確実にロックが手に伝わるので「ロックできたかな?」という不安は一切ありません。固定力は相当強くメーカー発表値は23kgとなっており、大抵の機材であれば問題なく運用できると思います。

欠点というか、私が個人的に気に入らない部分ですが、BH-40同様、フリクションコントロールノブとパンノブが近すぎて操作しにくいです。パンロックが固定⇄解除に2捻りくらい必要で、クイックとは言えません。

気になるのはこの2点だけで、控えめに言っておすすめです。

同じボールサイズの競合他社製品と比較しても頭一つ抜けていますので、最高の自由雲台を求めている方に自信をもっておすすめします!

まとめ

さて今回は現在Really Right Stuffから販売されているスチル用自由雲台全6種類をご紹介させていただきました。個人的なお勧めとしては

Really Right Stuffのミニ三脚にお勧め雲台…BP-18かBH-25

外部アクセサリー接続用にお勧め雲台…BH-25かBH-30

なるべく小型軽量で実用的な雲台…BH-40

重く大きくても良いから最高の雲台…BH-55

となります。不思議と箇条書きにしたらほとんどがおすすめ製品になっちゃいました。つまりReally Right Stuff最高!ということで締めくくりたいと思います。

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こんにちは三脚フォトグラファー「ハク」です。 当ブログのキャッチフレーズは「探していた三脚と雲台の情報がきっと見つかる!三脚雲台沼ブログ」です。 当ブログを読めば大抵の三脚雲台の悩みは解決できるようになるはずです。 どうぞよろしくお願いいたします!
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