今回もはてなブログからのお引越し記事でリライトです。まずはスペックから。
スペック
耐荷重 | 25ポンド(11.4 kg) |
ボール直径 | 1.5 インチ(38 mm) |
クイックリリースクランプ長さ | 2.37 インチ(60 mm) |
三脚ねじ | 3/8インチ |
高さ | 3.74 インチ(95 mm ) |
長さ | 3.62インチ(92mm) |
幅 | 3.17 インチ(81mm) |
ベース直径 | 2.375インチ(60mm) |
重量 | 0.90ポンド(411g実測値) |
付属品 | 3/8⇆1/4 変換アダプター |
保証:
すべてのAcratech製品は、最初の購入者に対して10年間完全に保証されます。すべての製造および材料の欠陥をカバーします。つまり中古で購入した雲台は保証対象外となりますので注意が必要です。
価格は329.95ドル。
NOMADの特徴
アクラテック(ACRATECH)ノマドは、ジンバルヘッドとしても機能する自由雲台です。オープン構造により、ボールソケット内に湿気、汚れ、ゴミが溜まりません。
アルカスイススタイルのクイックリリースクランプで、他のシリーズと違ってノブタイプのみです。またクランプに付いている水準器が非常に大きく目視しやすいのも良いですね。精度に関しては個体差があるかもしれませんが、私の購入したものは非常に良いです。
このクランプはしっかりしていて開閉しやすく、他のメーカーと比較しても使いやすい方だと思います。ただ埃が付着しやすいので少し安っぽさを感じます。
「NOMAD」を直訳すると「遊牧民」や「放浪者」といった意味です。アクティブな屋外写真家のために作ったと商品説明ページには記載があり、屋外向けというだけあって軽くメンテナンスしやすい製品に仕上がっています。
私が購入したのは2017年4月でしたので丸3年以上経ちました。その間、時には海に沈み、またある時は砂に埋もれ、土砂降りの雨の日も雪の日も、これまでのどんな雲台よりも過酷な環境で私を支えてくれました。そのたびに水と中性洗剤で丸洗いしていますが、動きは初期からまったく変わっていないため、耐久性は信頼して良いと思います。
重量は実測で411g。持ってみると凄く軽く感じます。アルカスイスP0やRRSのBH-40、KIRKのBH-3と同クラスのサイズですので、ジッツオであれば2型トラベラーあたりが一番合うと思います。
フリクションの掛かりはクセがあり、他のメーカーと比べてボールの動きが悪く感じます。アクラテックの売りでジンバル機能はとても軽快で、いつまでも触っていたくなる使い心地です。
固定力はアルカスイスP0程度で、3kgくらいの機材なら過不足ありません。固定力を求める方はそもそもこのボールサイズの自由雲台を選ぶべきではないと思います。300mmF2.8程度の大玉でも、ジンバル方式で使うのであれば快適に使用できます。あまり荷物を増やしたくない場合には強い味方となりそうです。
ジンバルはステムを90度倒して操作するので、三脚の中心とレンズの光軸はズレてしまいます。そのため通常のジンバルと比べてバランスが悪くなります。
動画で見るNOMAD
3年前、購入直後に録画したものです。
まとめ
アクラテック製品、全般に言える事ですが、非常にメンテナンスが楽な所が、最大の長所だと思います。構造上、あらゆる部分から埃や水が排出されるようになっているので、雨の日用途として1台あると安心です。
ただしボールの動きや固定力の点で、好みが分かれるのは事実です。買ってガッカリしたという意見もよく聞きます。私ももし「たった一台しか雲台を持てない」とすればNOMADは絶対に選びません。メイン雲台たりえません。
しかし私は3年使った今尚、後悔はしてませんし、次に新しいアクラテック雲台を買わない限り、絶対に手放さないと自信を持って言えます。条件付きですがお勧めできる雲台です。
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