ツイッターのフォロワーさまからこのような質問が届きました。
GITZO GK1545Tを使っております。先日使用した際にパンロックのネジが効かなくなってしまいました。どうやら、ネジ先端のストッパーを何かの拍子で紛失してしまったようです。もしご存知であれば、このストッパーの代用になるものをご教授いただけないでしょうか。※無くなったであろうパーツを赤○しました。
型番を覚えていなかったのでピンときませんでしたが、どうやら私と同じ「レジェンドトラベラー」のようです。
だったらスペアパーツキットに入っているのでは?と思い確認してみましたが何と言うことでしょう!入っていません。当ブログの過去記事「Gitzo ジッツオレジェンド製品の登録方法と、スペアパーツキットの取得方法」を確認してみても、やはり最初から入っていなかったようです。
これはGitzoの入れ忘れでしょうか?また今度問い合わせしてみたいと思います。
とは言え、すぐに解決できそうに無いので、対策を考えてみましょう。
購入できるか?
パーツリストに型番が掲載されているので購入することは可能です。
しかしパンノブも一式でしか購入できないようで価格は送料込み6565円…。た、、高い。
購入はできますが現実的ではありません。
自作できるか?
非常にシンプルなパーツですので自作するのは難しくなさそうです。まずは計測してみましょう。
ネジが締め込まれて窪みが出来ているところを見ると、ネジの締め込みで本体を傷めてしまわないようにするための緩衝用パーツでしょうか。
パンノブのネジはM5が採用されているので、5mmのアルミ棒を加工すれば何とかなりそうな気がします。
自作方法
今回の自作にアルミ棒を採用した理由は柔らかい素材なので、雲台本体とパンノブのネジにダメージを与えにくいと考えたからです。また加工が容易で、そして何よりお値段が安く入手しやすかったこともあります。
ネジ穴に5mmのアルミ棒が無加工で挿入できれば良かったのですが、そうは問屋が卸しません。まったく入る気配がありませんでした。
そんな訳でレノックスのユーティリティナイフで薄く表面を削ります。
次にツボサンのブライト900の細目の方である程度、綺麗に均します。
仕上げにペーパー(800番)で整えたら、ネジ穴に入るか突っ込んでみます。
つっかえる事なく、スカスカ過ぎず、適当に削った割にはなかなか良い感じです。
バイスクランプにアルミ棒を挟んで、さらにそれをバイスで挟みました。端から3mmくらいのところをカットします。最初は金属切断用の鋸でカットしましたが、この後再度パイプカッターで切ってみたところ、こちらの方が圧倒的に切り口が綺麗でした。
カット面はヤスリで削ります。しかし非常に小さいパーツですので、指で摘んでヤスリ掛けするのは至難の業です。
そこでダイソーで買ったグルースティックの頭をライターで炙って溶かします。
柔らかい間に削る面を上にしてパーツを少し埋め込みます。
固まったらヤスリに擦り付けて削ります。
仕上げ磨きには「爪楊枝ヤスリ」を使います。プラモデルが趣味の方から作り方を教わりました。とても使い勝手が良かったので紹介したいと思います。
ヤスリを小さくカットし、爪楊枝も使いやすい長さ・角度に合わせてカットします。
またもダイソーで買った瞬間接着剤。と重曹。
ペーパーに1滴接着剤を垂らして、爪楊枝を付け、上から重曹を塗します。塗した上からさらに一滴接着剤を垂らして、上から重曹を塗したら完成です。
かなり力を入れても問題ありません。こりゃ便利!
ガタ付きが無くなったら加工は完成です。
組み付け前に切り粉を綺麗に洗い流します。
完璧です。素材の違いによる固定性能差は感じませんが、本体側、パンノブ側に与えるダメージに関しては分かりません。
参考にされる方はくれぐれも自己責任で行ってください。
※昨夜ヴァイテックに問い合わせした質問に対する回答が届きましたので追記します。
クラウドファウンディングで購入したレジェンドトラベラーに付属
赤丸の丸い小さいパーツはスペアパーツキットには含まれておりませんので、
宜しくお願い申し上げます。また、D114422-LEGには含まれますので、
宜しくお願い申し上げます。
D114422-LEGは、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、カメラのキタムラ、
店頭カメラコーナーにてお取り寄せでご注文いただけます。
という訳で、このパーツのみの販売は行っておらず、入手方法も無いとのことです。
雲台の分解清掃時に紛失しやすいパーツですので、お取り扱いにはくれぐれもご注意ください。
最新記事 by haku (全て見る)
- 新たな中華製 Nikon Zf専用のLブラケットを発見! JLwin JL-Zf レビュー&カスタム - 9月 18, 2024
- note はじめました - 7月 2, 2024
- うずまきのひびき 〜流体のダイナミズムと美学〜 - 6月 24, 2024