小型軽量な三脚が欲しい
私のメイン三脚はReally Right Stuffのシリーズ2とシリーズ3の4段ロングです。それ以外にも何本か持っていますが、それらの三脚はほとんど屋外に持ち出すことはありません。しかし使っていないか?と言えばそうではありません。
室内でサッと撮りたい時に軽く取り回しの良い、小型軽量な三脚は非常に重宝しています。ストロボを使える環境であればブレの心配もないので、屋内撮影ではGitzoの2型をよく使っています。
今回はその2型三脚がいよいよダメになってきたので、買い換えたいというお話です。
候補は4機種
さて、今回の購入を検討している候補は以下の4機種。
- Gitzo GT2543L
- Peak Design Travel Tripod
- SLIK システムカーボン74
- Really Right Stuff TQC-14 Mk2
まずはど定番のGitzoのマウンテニア2型ロングでしょう。これを買えばまず失敗はありません。Kickstarterで超絶盛り上がってるピークデザインの新しいトラベル三脚や、今日発売されたばかりのSLIK初のシステム三脚も気になります。それにやっぱりReally Right StuffのMk2をもう一本増やしたいという気持ちもあります。今選ぶならこの4機種の中からでしょう。
Gitzo GT2543L
脚ロック方式がナット式なので、メンテナンスしやすいですね。簡単な手順でセンターポールを途中から分離できるので、ローアングルにも対応可能です。高さは151cm(EVあり179cm)、縮長61cm、最低高16cm。しかしGT2543Lは相当前に発売されており、いつリニューアルされてもおかしくありません。今から買うにはちょっと勇気が必要です。
Peak Design Travel Tripod
ピークデザインが4年もの年月を重ねて開発し、Kickstarterのクラウドファンディングのプロジェクトにて注文を受付中です。ロックはレバー式ですので、メンテナンスは難しいかもしれません。簡単な手順でセンターポールを途中から分離できるので、ローアングルにも対応可能です。高さは130.2cm(EVあり152.4cm)、縮長39.4cm、最低高11.4cm。丸いパイプではないので、スペックからは比較は難しいのですが、ピークデザインの動画を見ているとライバル視しているのは、どうやらGitzo1型トラベラー辺りのようです。ですので今回の条件には、ちょっと荷が重そうな気がします。
SLIK システムカーボン74WOH
国内三脚メーカーの二大巨頭のひとつSLIKが放つ初のシステム三脚、74WOH。ついに本日(7/12)発売となります。脚ロック方式がナット式なので、メンテナンスしやすいですね。簡単な手順でセンターポールをアッパーディスクに交換できるので、ローアングルにも対応可能です。高さは1,640mm(センターポール式)/1,345mm(レベリングベース)/1,340mm(フラットベース) 、縮長50cm(センターポール式)/48cm(レベリングベース)/47.5cm(フラットベース)、最低高14.5cm(フラットベース) 。しかしパイプ径は25mmですので今回の「2型相当の三脚を買いたい」という条件には、ちょっと荷が重そうな気がします。
という訳でReally Right Stuff TQC-14 Mk2買っちゃいました!
「という訳で」なんて簡単に書きましたが、本当はTQC-14 Mk2を買うための言い訳です。本当はどの三脚も使ってみたいです。それにめちゃくちゃTFC-14 Mk2と迷いました。屋外に持って出る頻度が多いなら確実にTFCでしたが、今使っているGitzoの2型トラベラーの代替機とすれば、屋内用となります。滅多に屋外で使わないならセンターポールはあった方が良いなという答えにたどり着きました。
という訳で改めて、買いました。センターポール付きの三脚を購入するのは本当に久しぶりです。
シリーズ1〜3まで並べてみましたが、TQC-14 Mk2の小ささが目立ちますね。
重さは1262g。段数は4段。縮長は44.8cm。全伸高は149cm(センターポール延長時)、121cm(センターポール不使用時)。スペックを見る限り候補の4機種の中でもパッとしませんね。
パイプ径は約28.5mmとそこそこの太さがありますので、一眼レフ機&大三元クラスまででしたら安心して使うことができます。人間がぶら下がっても大丈夫なくらいに強さがあります。
センターポールはGitzo2型よりも細いです。パイプはカーボンではなく、アルミですね。なんとなく安っぽさを感じるのはそのせいかもしれません。
センターポールのロック操作は非常に快適です。この子はカメラだけではなく、照明用のライトスタンドとしても活用されるので、センターポールはガンガン使われる予定です。とは言え、センターポールの弱さはやっぱり感じます。特にたわみに関しては結構気になりました。やはりスペック重視で選ぶならTFCの方が良さそうです。
センターポールを外して使うことも可能ですので、ローアングル撮影にも対応できます。アッパーディスクは止めネジで固定しているので、屋外で使用される方は1/8インチの六角レンチを持ち歩いておいた方が良いでしょう。
こちらがセンターポールを外した状態です。しかしセンターコラム内は下のようにスカスカです。
やっつけで設計したような構造で、当然ですがこのような構造では剛性なんて確保できません。ここがこの三脚一番の弱点でしょう。オプションでも良いのでショートポールを用意してほしいですね。無いなら作るしか無いかなと思っていますが、またお金がかかるなぁ…。
この脚の付け根近くに空いた横長の穴が、空気を逃がしてくれるので、スムーズに伸縮することが可能となっています。ここがMk1との大きな違いですね。
ロックナットは砂や埃などが侵入しにくい構造で、動きもスムーズです。シリーズ3 Mk1のロックナットが非常に固いので、いつも不満を感じているのですが、Mk2になってからすごく軽くなったので、それだけでも満足度が高いです。
左からTQC-14 Mk2、TFC-24L Mk2、TVC-34L Mk1。ロックナットのネジ山がかなり減っていますね。操作が軽くなった理由はここにもあるのかもしれません。
開脚は3段階ありますので、足場に合わせて色々なセッティングが可能です。
アッパーディスクは直径約4cmと小さいので、BH-40でも不釣り合いに見えます。
しかしこのようにレバー同士の干渉もギリギリないので、使用上の問題はありません。BH-30ではちょっと頼りないので、BH-40がベストかなと思います。
TQC-14 Mk2の欠点まとめ
普段、Really Right Stuffのロングタイプを使っている私には、TQC-14 Mk2はセンターポールが付いていることを考えても、ちょっと高さが足りないなと思います。センターポールのロックを緩めると勢いよく落ちるところも怖いし、ショートポールが用意されてないのも不満です。
あとは価格。国内で買うと約17万円、ヨドバシなどポイントが付く店舗だと実質15万ちょっとというところ。アマゾンの最安値も並行輸入品ですが似たような価格です。アメリカ本国から購入の場合は935ドル。送料と国内消費税を合わせて11万円くらいと、かなり高額ですね。このクラスの三脚では1位2位を競う価格かもしれません。
TQC-14 Mk2はお勧めできるか?
色々と詳細を確認しながら欠点などを探ってきましたが、それでも概ね満足度は高いです。気軽に扱えるサイズと重量ながら、それでいて凄く強いです。三脚の強さだけで言えばトップクラスであることは間違いありません。そして格好良いです!それはもうめちゃくちゃ格好良い!この2点だけで買った価値はあると思っています。私は。
しかし万人にオススメできるか?と問われたらちょっと微妙です。その微妙さの原因はほぼセンターポールに起因していますので購入を検討している方はTFC-14 Mk2の方をお勧めしたいです。TFC-14 Mk2ならば旅行が多い人、登山写真家、軽量コンパクトでも三脚に妥協をしたくない人、Really Right Stuffマニアな人etc…、こう言った方々をきっと満足させてくれるでしょう。
結論!TQCよりもTFC-14 Mk2の方が満足度が高いと思います!
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コメント
ハクさんこんにちは。
ジッツォ2型トラベラーとの使い分けはどのような感じになりますでしょうか?
2段目とセンターポールの太さがよく似ているので、二段目の脚を流用してセンターポール作ってくれていたらなーと思います。
sal85f14zさん、こんばんは。Gitzo2型トラベラーはロックナットの空転があるので、この機会に引退させようと思ってます。
センターポールはジッツオの1型の過去のモデルなどを調べていけば、もしかしたら換装可能な物が見つかるかもしれないなと考えています。
仰るようにRRSが作ってくれたら万事解決なんですけどね。