「最近、光スポンジカバーのラベルの糊跡が残らなくなったとAmazonレビューに書いてあるのですが、本当かどうか知ってますか?」
という読者さま情報をいただきまして、早速真偽のほどを確かめることにしました。
正直、光スポンジカバーって凄く安くて見た目も効果も良いのですけど、それでもあんまり勧めてこなかったのは、まさにこの「ラベルの糊跡」が理由でした。
もしその欠点が無くなったというなら超吉報です。早速購入して確認してみることにしました。
光スポンジカバーとは?
まず、光スポンジカバーとは何か?と言いますと、内径29mm、長さ360mmの筒状のニトリルゴムです。
厚みが約4.5mmのクッション性が高いスポンジカバーですので、三脚のパイプに被せれば、パイプを傷や衝撃から守り、固く重い三脚を担ぐ際にかかる手や肩の負担を軽減し、そして冬季の厳しいパイプの冷えを緩和してくれます。
他にもウレタングリップとか、クッショングリップとか色々な呼び方がありますが、当ブログでは商品名をそのまま使用し「スポンジカバー」とさせていただきます。
Amazonで1本308円(2022/02/18現在)ですので、3本買っても924円。1000円以内でお持ちの三脚を、実用的に、そして格好良くアップグレードできるのですから、かなりコスパの良いアクセサリーと言えます。
それでは本当にラベルの糊は改善されたのか、確認してみましょう!
ラベルを剥がしてみた
さていよいよ剥がしてみることにします。Amazonのレビューにも「糊跡が残らなかった」というものが見られたので多分大丈夫でしょう!
おー!確かに糊が…。ってめっちゃ残っとるやんけっ!
しかもベットベトのネッチャネチャです。最悪です。むしろ前回買った時の方がまだマシだった気がします。
次のスポンジカバーも同じくベットベト…。
諦めかけた最後の一本がようやく綺麗に剥がれました。
そしてもう一本、試しに買った細いタイプも綺麗に剥がれました。
あくまでも憶測ですが、別にラベルが改善されたわけでも何でもなく、単に在庫の保管期間が長いとテープの糊がスポンジに強く移ってしまう。というだけではないでしょうか?
そしてたまたま運良く在庫の保管期間が短かった物に当たると綺麗に剥がせるというオチなんだと思います。
今回の検証結果
よって光スポンジカバーのラベルの糊跡問題は改善していない。と結論付けたいと思います。
こんなまとめでは切なすぎるので、色々と試してみたいと思います。
糊跡を綺麗に落とす
中性洗剤…ダメージの少なそうな中性洗剤で洗ってみたところ、多少粘着力は弱まったものの、跡はほとんど落とせませんでした。
ブレーキパーツクリーナー…樹脂にもゴムにも使えるブレーキパーツクリーナーを使ってみましたが、こちらも中性洗剤と効果は変わりませんでした。
ダクトテープ…超強力な粘着テープ「ゴリラテープ」を使って、糊跡に貼ったり剥がしたり、繰り返してみました。
明らかに効果がありました。まだ一見して分かる程度の薄い跡は残っていますが、劇的に落とせたと思います。
無水エタノール…ダクトテープでかなり落ちた上から、無水エタノールをたっぷり染み込ませたシルボン紙で拭き取りました。
やはり劇的に落ちました!スポンジへのダメージが心配でしたが、さらにもう一回拭き取ったところ、見た目では分からないレベルまで綺麗に落ちました。
灯油・ベンジン…もうひとつの強力な落とし方として、灯油やベンジンを使用する方法があります。
ハクキンカイロ用のベンジンがあったので、そちらで試したところ、もっとも綺麗が簡単に糊跡を除去できました。
ただし石油独特の匂いが酷いので、屋内で行う場合はくれぐれも換気を徹底してください。
スポンジカバーも糊跡を除去後に、中性洗剤でしっかりと洗う必要があります。
スポンジカバーの装着方法
難易度の高いスポンジカバーの装着ですが、いくつか裏技があります。
Husky三脚にスポンジカバーを装着する場合は、石突側から外すのではなく、脚取付根元アダプター側から外しましょう。
GitzoやReallyRightStuffの三脚にスポンジカバーを装着する場合は、ナットロックを外して、下の脚を抜き取ります。
汚れやグリースが付いている場合は、綺麗に拭き取ってください。
パイプの先に3〜5cm程度サランラップを巻き、ラップが解けないようにセロテープで固定します。
スポンジカバーの内側にシリコンスプレーを塗布し、スポンジカバーを押し進めていきましょう。
無理に引っ張ると変形したり千切れてしまうので、慎重に作業してください。
シリコンスプレーが三脚に付いてしまうのが嫌という方は、エアーダスターも効果的です。
エアーダスターのプラノズルを、三脚の脚とスポンジカバーの間に2cmくらい差し込み、エアーを出しながら、スポンジカバーを押し進めてください。
シリコンスプレーほどではありませんが、何も対策しないより数十倍、楽に装着できます。
SBG-330はどのパイプ径の三脚に装着できる?
今回はハスキー3段に付けましたが、SGB-330は一体どのくらいまでのパイプ径の三脚に装着できるのでしょうか?
私が持っている三脚を使って、検証してみましょう。
一番細い脚Gitzoの1型トラベラーGK1545-RTI。脚の直径は25.4mmですのでスカスカで使い物になりません。SGB-220を試してみたところ、かなり良い感じで装着できました。
次にRRSのASCEND-14L。脚の直径は28.4mmと少し細いですが、たった0.6mmですのでイケるでしょう。と思っていたのですが、想像以上に緩々で、しかも長さも余ってしまいました。長さを切れば使えないことはありませんが、ピッタリフィットしていない感じが気になりました。Gitzoの2型のパイプ径(29.0mm)とほぼ同じなので、トラベラー三脚用にSGB-330を買うと失敗するかも。
先ほど「装着方法」で紹介したHuskyのパイプ径が31.8mm。この径になると普通に手で押し込んだだけでは、なかなか入らない太さです。Gitzoの3型が32.9mmですので、こちらもちょうど良いです。
次にReally Right Stuffのシリーズ3「TVC-34L」です。直径36.65mmとかなり太い脚です。このパイプにSGB-330は装着できるでしょうか?
想像以上に難なく装着できました。Gitzo4型はこのTVC-34Lよりほんの少し(37.0mm)太いですが、この感じなら問題なく装着できると思います。
-2022/02/22追記-ツイッターにてきゃのんぼうずさんより情報をいただきました。Gitzo4型への装着確認が取れました。情報ありがとうございました!
ジッツオ4型で使っています。5型は無理でした。他に3型、ハスキー2本、ハスキー1脚、他でも使っています。
おっしゃる通り 在庫期間だと思います。 pic.twitter.com/SC2wMmn9H7— きゃのんぼうず (@P1k2Z) February 21, 2022
またAmazonのレビューの中にはGITZOの5型「GT5543LS」にコンプレッサーを使って装着できたという猛者もいらっしゃるみたいですので、41.3mmのパイプ径への装着も不可能ではないようです。(私が確認した訳ではないので保証はできません)
まとめ
今回のレビュー製品「SGB-330」をまとめたいと思います。
●光スポンジカバーのラベルの糊跡問題は改善していない。
●糊跡はダクトテープと無水エタノールで綺麗に落とせる。
●サランラップとセロテープとシリコンスプレーで楽々装着。
●〜29mm以下はスカスカ、36.65mmのパイプまでは普通に装着可能。
でした。参考になりましたら幸いです。
最新記事 by haku (全て見る)
- 新たな中華製 Nikon Zf専用のLブラケットを発見! JLwin JL-Zf レビュー&カスタム - 9月 18, 2024
- note はじめました - 7月 2, 2024
- うずまきのひびき 〜流体のダイナミズムと美学〜 - 6月 24, 2024