さて久しぶりのARCA-SWISS製品の記事です。と言いましても私の機材ではなく、クランプの換装依頼を受けましてお預かりしたものです。ご本人の許可をいただいて掲載しております。
前に紹介したCore75の小さいバージョンです。こちらも同じ方からのご依頼のもの。
ARCA-SWISS のコアレベラーはギア駆動により水平出しの微調整が可能なレベラーです。2軸方向の微調整が可能で、ベースサイズが75mmφのCore75と60mmφのCore60があります。Core75は±15°、Core60は±10°の範囲で角度を調整できます。ノブを回すことで細かく角度を調整できるほか、0°のポジションにはクリックストップ機能があり、容易に基準位置にセットすることが可能です。耐荷重はCore75が30kg、Core60が20kg。
価格はB&HでCore75が$725、Core60が$571。いずれもノブ式(クラシック)クランプの価格。
CoreシリーズはP0 Hybridのギア部分だけを取り外して、下部にパノラミックを付け足したような製品です。雲台ではなくレベラーとして販売されてますが、カタログではCoreにカメラを装着しています。あくまでも自社のカメラシステムを操作するためのレベラーなんです。
雲台の下にセッティングしてレベリングベースとして使うものでも、雲台の上に載せてギアヘッドとして使うものでも無い訳です。
でもそうは言ってもZ1+の3/8ネジタイプに直接装着したら「Z1+Hybrid」になっちゃうな〜。とか考えてしまいますよね。
ちょっと前に紹介したレオフォトのG2は、まさにそういうコンセプトで作っています。明らかにデザインをまるまるパクっているので、そこは正してほしいと思いますが、アルカスイスがレベリングベースであるのに対して、レオフォトはギアヘッドとなっており、製品コンセプトが多少異なるため100%コピーではありません。なのでデザインだけオリジナルにしてほしかったですね。柔軟さは良いと思います。
ただCoreシリーズと比較すると質感は安っぽいですし、細部のこだわりはアルカスイスの方がひとつレベルが高いです。レベラーだけに。
さて紹介はこの程度にしておきます。そろそろカスタムに入ります。
【注意事項】まず私はカスタムの依頼を受けていますが、基本的に当ブログでは他社クランプへの換装は推奨しておりません。そのためアルカスイス純正クランプの取り外しは受け付けておりません。ご依頼される場合は、先にクランプが取り外せることを確認してからご依頼くださいますよう宜しくお願いいたします。
では早速クランプを換装します。今回持ち込まれたクランプは、KIRKの円形クランプ「QRC-2.4R」です。価格はスタジオJinで税込9900円。持ち込まれた時点ですでに3つ穴クランプと同じ位置(クランプ中心より15mm間隔)にネジ止めできるように、ザグリ処理されたスルーホールが空けられてありました。
え?これもうご自身で換装できるレベルでは?
気を取り直して私が行ったカスタムはこんな感じです。
●ワンオフのスペーサーとCore60本体とピン留め。
●ワンオフのM6⇆1/4in変換ネジをCore60本体にロックタイトでネジ止め。
●取り付けた変換ネジに、KIRK「QRC-2.4R」を装着。
●クランプに空けられたスルーホールを利用して、スペーサーにM5ネジ固定。
●スルーホールに簡易黒染め処理。(上手く塗料が乗りませんでしたが)
このカスタムの良いところは簡単に元に戻せるのに、絶対にズレたり緩んだりしないということです。
RRSのレバークランプと違ってCore60とQRC-2.4Rがほぼ形状が一致していることも、カスタムの完成度を高めています。スルーホールを空けてくれていたのも良かったです。
今回も納得のいくカスタムができました。気に入ってもらえると嬉しいです。H.O様、ご依頼ありがとうございました!
次回のご依頼はP0 Hybridに梅本製作所のクイックシューを換装予定です。
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