今回は屋外で簡単にノーダルポイントまたはノーパララックスポイント(以下、NPP)を合わせる方法を書きたいと思います。基本的には以前書いた記事と方法は一緒です。ですので何故NPPを合わせる必要があるのか?といった内容に関しては下記リンク先の記事をご覧ください。
ノーパララックスポイント(No Parallax Point)を知り、正確なパノラマを撮ろう
屋外でのNPPのあわせ方
まっすぐ立った棒状の物を探す
まずは立っている標識や電柱、木などを2本探しましょう。出来れば遠近感が手前と奥の太さが一致するくらいが理想的です。ただ一致するほど精度が高いというだけで、広角〜標準画角なら、そんなにシビアに考える必要はありません。距離も2本が目で確認できれば良いので、遠くても近くても問題ありません。
2本の直線上にカメラをセットする
奥の棒が手前の棒に隠れるように、2本の直線上にカメラをセットします。
上のような感じです。後ろの木の方がかなり太いので、木の真ん中に標識のポールが来るようにセットしました。この時、ロングプレートをセットしておきます。NPPを合わせるためには、ロングプレートは必須アクセサリーです。
NPPに合わせないとどうなるか?
もしロングプレートがない場合はNPPに合わせられないため、視差が生まれてしまいます。視差が生まれるとカメラをパンした時に、前後の被写体の位置関係にズレが生じてしまい、後で写真を合成する時に綺麗に繋げなくなってしまいます。
NPPを合わせる
ロングプレートを使って、カメラを後ろにズラし、木と標識の位置が左右にカメラを振っても(パンしても)ズレない位置を探します。完璧にズレない位置が見つかったらロングプレートの目盛り位置をメモしておくと、次回は数値に合わせるだけでセット完了しますので便利です。
合わせ方はまずは直線上に2本がまっすぐ並んでいるかどうかを確認します。
2本がギリギリ右端に見える位置まで左にパンします。この時、木の中心から標識がズレていた場合、真ん中にくるように位置を調整します。
調整したら念のために逆側も確認します。
ズレがなければNPPにセット完了です。この3枚を使って合成すると、下のように、つなぎ目に違和感がないパノラマ合成をすることができます。
動画も撮ったのでご覧ください。
このように屋外でも簡単に合わせられますから、パノラマが良さそうな場所があったら、ぜひ試してみてください。
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