機材の湿気対策

カメラを趣味としている人間にとって最大の天敵は「湿気」かもしれません。今回は湿度に関する話と普段の管理方法などをご紹介したいと思います。

湿度とは

湿度というのは非常に概念が曖昧で、温度のように絶対的に決まったものではありません。湿度というのは、空気中にため込む事の出来る水分の最大量に対する、実際の空気中の水分量です。空気中には溜め込める水分量というものが決まっています。

例えば、100gの水分量をため込めるとすれば、仮に70g溜め込んだなら、湿度70%という事になります。これならすごくシンプルです。

しかし厄介なことに、気温によって空気中にため込める水分量が変化するのです。すなわちこれは夏と冬とでは空気中に溜め込める水分量が違うということです。冬は空気中に保有できる水分の量は少なくなり、夏は空気中に保有できる水分の量が多くなります。

冬は乾燥しているから乾きやすい?

冬は乾燥しているから少々濡れても大丈夫。なんて考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、それは大間違いです。洗濯物がなぜ夏は乾きやすいかを説明すると分かりやすいと思います。

繰り返しになりますが、夏は空気中に保有できる水分の量が多くなりますので、空気中にたくさんの水分を含むことができます。逆に、気温が低いと減り、空気中に含むことのできる水分量が低下します。そのため冬は、湿度が低くても洗濯物の水分が蒸発しにくくなり、乾きにくいのです。つまり冬に機材を濡らすと乾きにくいということです。

カビ対策

何よりも一番良い湿気対策は「使うこと」です。風通しの良さがカビにとって天敵ですので、良く撮って、常に清潔に保ってやる事が大切です。それを踏まえた上で、ひとつひとつカビ対策をしていくことが大切です。

雨に濡れたら

たまにyoutubeの動画などで「雨に濡れるの最高!」「雨くらいでは壊れない」というものがありますが、機材は壊れなければ良いというものではありません。濡れてしまうことは仕方がないですが、大事に扱ってやることも大事だと私は思います。雨に濡れたらタオルなどで水分をしっかり取ってから、シリカゲルと一緒にナイロン袋かジップロックに入れてやります。ただし除湿しすぎは良くありません。十分湿度が下がったらすぐ取り出せるように、一緒に小型の湿度計をいれておくと便利です。

冬場のうっかり結露

意外とうっかりしてしまうのが、冬場に観光などで撮影に行き、休憩のために暖かいカフェやレストランにカメラを首に掛けたまま入ってしまうことです。入店してから仕舞っても、すでに結露した後…という可能性がありますので暖かい場所に入る前に、必ずカメラバッグに仕舞うように心掛けましょう。

もちろん暖かい室内に持ち込んですぐにカメラバッグからカメラを取り出すと意味がありません。十分室温に馴染ませてから取り出すようにしましょう。布やタオルでラップしてからバッグに入れると、一定の効果があります。

夜露と結露対策

露は夜半又は早朝、屋外にある物の表面に付く小さな水滴のことです。 これも結露現象の一つです。夜露は空気中の水蒸気が凝結する現象ですので、空気が十分に乾燥していれば夜露は降りてきません。しかし、日本は温暖湿潤な気候ですので夜露対策はしておいて損はないと思います。カイロやレンズヒーターでレンズを温めてやれば、空気が冷えて凝結するのを防げますので、レンズの結露対策としては非常に効果的です。

もし結露してしまったら

気をつけていたつもりでも、人間ですのでうっかりミスはあります。もし結露してしまった場所が屋外であれば車のエアコンの温風を結露したレンズ面に軽く当てれば、曇りはあっという間に取れてきます。後玉にも結露を起こしている可能性が高いので、必ずレンズは外してから乾かしてください。もし自宅ならドライヤーを使って乾かすのが一番手っ取り早いと思います。

防湿庫は便利?

カメラやレンズにとってもっとも快適な湿度は40〜50%です。この湿度に保管するにはやはり防湿庫が便利だと思います。私が長年使っているナカトミ(NAKATOMI) 防湿庫 DB-76は今となってはもう古い製品ですので、今だったらハクバのE-ドライボックス KED-60 あたりが価格・スペックともに良いと思います。

ドライボックスは使える?

ドライボックスは価格的にもスペース的には導入しやすいですが、管理面ではなかなか難しいです。またドライボックスで管理する場合はシリカゲルが必須となります。

湿度計はきちんとしたものを選ぼう

湿度計は正確なものを選びたいですね。日本製有名メーカーの1000円以上の物でしたらだいたい大丈夫だと思います。おすすめメーカーは、アナログならEMPEX(エンペックス)、デジタルでおすすめのメーカーはDRETEC(ドリテック)、見た目で選ぶならドイツのBARIGOがお勧めです。

三脚・雲台は湿気に弱い?

三脚や雲台は意外とステンレスやアルミ、鉄の部品が多用されていますから、雨や海水に濡らしたあと、メンテナンスしないとすぐに錆びてしまいます。特に海水は要注意です。中国製の三脚などは安価に仕上げるために少々質の良くない原料が使用されている場合があり、気がつくとネジが錆びていた!なんてことが実際にありました。

また自由雲台などは機密性が高いので湿気に弱い傾向があります。アルカスイスZ1+などは特に湿気に弱いので、濡れてしまった時や、結露後の除湿はしっかり行うことが大切です。

まとめ

カメラの天敵「湿気」は正体を知っておけば、さほど怖いものではありません。濡れた時の対処、なるべく結露させないための対処、結露してしまった場合の処置、普段の管理方法など、正しい知識を覚えて大切な機材をカビやサビから守ってあげてくださいね。

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haku
こんにちは三脚フォトグラファー「ハク」です。 当ブログのキャッチフレーズは「探していた三脚と雲台の情報がきっと見つかる!三脚雲台沼ブログ」です。 当ブログを読めば大抵の三脚雲台の悩みは解決できるようになるはずです。 どうぞよろしくお願いいたします!

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