物撮りテクニック その① ブツ撮りの準備 / 物撮りテクニック その② 背景編 / 物撮りテクニック その③ 基礎の基礎 / 物撮りテクニック その④ ブツ撮りに適したレンズ選び
さて今回はレフ板について書きたいと思います。
レフ板とは、被写体に光を反射させる板のことです。レフは反射を表すreflexのドイツ語読み、レフレックスから来ています。Profotoなどは「リフレクター」と呼んでいるようです。こちらは英語のboard reflectorから来ています。名称が違うだけで、どちらも同じです。
反射材となる布は白色、銀色、金色など反射率の高いものや、薄手の白色で光を透過させる素材のものもあります。カバーの片面が白、もう片面が黒、リバーシブルになっていてカバーを外して裏返せば金と銀、さらに中に入っている本体が薄手の白透過布という、1つで5つのレフ板を兼ねているお買い得な製品もあります。屋外では便利なレフ板です。
ただブツ撮りでは撮影台に乗せて小さな被写体を撮ることが多いので、白のスチレンボードの方が便利な場合もあります。
ブツ撮りにおいてのレフ板
当たり前のように2灯3灯の話をしていますが「ストロボなんて1台しか持ってないよ!」というお叱りの声が聞こえてきそうです。確かにそうですね。しかしそんな方にこそレフ板は結構活躍してくれます。
1灯しかストロボがなく、かつ全体的に光を回したい場合、ストロボの位置は前方からになります。しかしそうすると反射する被写体だと中央付近にハイライトが出来てしまって、少し見苦しい写真になってしまいます。下の画像の左側がそうですが、BB-8の瞳がハイライトのせいで完全にボヤけてしまいました。
これを避けるためにサイドから光を当てると、ハイライトの位置は良いのですが、今度は反対側がかなり暗くなってしまいました。右側の画像がそうですが、可愛らしい被写体にこの影は渋すぎます。
こんな時に反対側にレフ板を置いてやります。
たったこれだけで、反対側に光を回してやることができます。
このようにハイライトの位置を変えつつ、影を抑え、全体的に光を回すことが出来ました。
またレフ板本来の用途とは異なりますが、2灯のストロボ光がお互いに干渉しないように、遮るためにレフ板を使用する場合もあります。ハレ切りみたいなものです。
反射率の高い銀色は曇天時の集光に役立ちます。 森林などで撮影する場合は、緑色の色かぶりが発生してしまうことがあります。そんな時は金色を用いて打ち消すことができて便利です。
ではレフ板を使った作例を1枚ご紹介します。
窓際に置かれた卵型の被写体。反対側に暗い影を落としていましたが、被写体がガーリーなので、少し明るく持ち上げてやりたいと考えました。しかし逆側からライティングするとせっかく綺麗に出ている窓枠の影まで消してしまいます。
そこで窓側とは逆側からレフ板を当ててやることで、光を回すことができます。このようにレフ板を使うと、消したくない影を残しながら、被写体を明るくすることができます。
本当は窓際で撮ったものでは無いのですけど。
本日は今から出かけるので、ここまで。まだまだブツ撮りシリーズは続けたいと思います。
物撮りテクニック その⑥ 本のブツ撮り


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