ハスキー三脚はもう古い?

 

質問者
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ハスキーについてはどうお考えですか?知り合いのカメラマンにはハスキー使いが多いし、良いのはわかりますが、今更買う気にはなれないんですけど…

以上の質問をいただきました。

確かに長年ハスキーを使ってきたコアユーザーならまだしも、そうじゃない人にとってはもはや「生きた化石」。

ナットロックは扱いづらいですし、段ロックセレクターも付いていないからグラウンドレベルに設定しづらい。
エレベーターは手が滑ると急降下するしと、欠点を挙げると枚挙に遑がありません。(※メリット・デメリットの考え方は人それぞれですので、私がデメリットと感じることが、必ずしも皆様がそう感じるとは限りません)

今さらな三脚だと思います

と回答させていただきました。

 

しかし私を含めいまだ根強いファンが多いのも事実。今回はあえて今、ハスキーを買っても良い理由を考えてみたいと思います。

質の良い3way雲台

まず私がハスキーファンである最大の理由が「雲台が気に入っている」ことです。

3way雲台って古臭くて扱いにくいイメージを持たれている方も多いと思うのですが、実際は扱いにくいと言うほどではありません。(もちろん感じ方には個人差があります)

じっくり腰を据えて撮影できる環境であれば、独立してパン・チルト・ロールの構図変更ができる点は自由雲台より優れていると言えます。

ハスキーは3way雲台の中でも最高クラスの基本性能を持っており、最新の3way雲台と比較しても、操作性・固定力・締め込み時のズレ、どの点においても遜色ありません。
むしろハスキーの基本性能に届いていない3way雲台の方が多いくらいでしょう。

3way雲台が欲しいなと考えている方にとっては、ハスキーは非常に魅力的な製品のひとつだと思います。

全長250cmを超えるモデルがある

ハスキー三脚には高さで分類しますと、ローライダー・ショート3段・ショート4段・3段・4段・5段の6種類があります。

中でも5段(雲台分離型)はかなり背の高いモデルで256cmに到達します。
センターポールを使わずに250cmを超える三脚は非常に数が少なく、有名なところではハスキー5段とGitzoのジャイアントGT5563GSの2つしかありません。

価格はハスキー5段が97,900円。Gitzoのジャイアントの最安価格が203,490円(2023/07/21時点)ですから、価格は半額以下。中古良品なら6万円を切る価格で入手可能です。
Gitzoのジャイアントの方が全高が高い(278cm)とは言え、滅多にハイアングル撮影をしないという方にとっては、この価格差は非常に魅力的に感じるのではないでしょうか?

ネジ一本から補修部品がある

補修部品が充実している事で有名なメーカーと言えばGitzoですが、実はネジ1本だけを購入するのってできない場合が多いのです。

※画像はGitzo Sparesより

上の画像のようにセットでのパーツでしか販売していない場合が多いため、たったバネひとつ、ピン1本を無くしただけで$116.62も必要になります。日本円でおよそ16500円です(2023/07/31時点)。

このようにGitzo雲台の小さな部品が固定ノブ一式じゃないと入手不可能だったため、部品を自作したと言う記事を先日書きましたが、しかしどれだけ小さくても部品はきちんと考えて設計されています。素材やわずかな寸法が異なることによって、性能差が発生したり、最悪な場合は機材の故障に繋がることもあります。
やはり純正部品を使うのが最良であることは間違いありません。

GITZO GK1545Tのパンノブの内部パーツを紛失しちゃった!そんな時の応急処置法
ツイッターのフォロワーさまからこのような質問が届きました。 質問者 GITZO GK1545Tを使っております。先日使用した際にパンロックのネジが効かなくなってしまいました。どうやら、ネジ先端のストッパーを何かの拍子で紛失してしまったようで...

その点、ハスキーは本当に細かく補修部品が揃っていますので、ネジ一本から購入することができます。

壊れても修理しながら一生大切に物を使っていきたいという方に嬉しい三脚です。

スタジオJin / HUSKY 純正パーツ ・ オリジナルアクセサリー

中古良品がたくさんある

ここで皆さんに考えていただきたいのですが、もし予算が3万円でプロが使っているような丈夫な三脚(もちろん雲台も込みで)が欲しい!と相談された場合、一体どの三脚を勧めますか?

きっと三脚に詳しい人ほど悩むと思いますし、新品であれば「勧められる三脚は無い」と答える方もいらっしゃると思います。

ハスキーは歴史が古いため、中古市場にたくさん出回っています。

中古を扱うカメラ店をはじめ、ヤフオクやメルカリといった個人売買のフリマサイトにも良品が溢れており、もっともメジャーな雲台一体型3段であれば2万円台から入手可能です。

今でも多くのプロカメラマンが愛用している確かな品質の三脚と雲台が3万円でお釣りが来るのですから「これからプロを目指して本格的に撮影に取り組んでみたい!だけど先立つものが…」とお悩みの方なら、ハスキー三脚は非常に良い選択肢のひとつになるのではないかと思います。

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こんにちは三脚フォトグラファー「ハク」です。 当ブログのキャッチフレーズは「探していた三脚と雲台の情報がきっと見つかる!三脚雲台沼ブログ」です。 当ブログを読めば大抵の三脚雲台の悩みは解決できるようになるはずです。 どうぞよろしくお願いいたします!
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