三脚選びで気をつけている10のこと

今回もYahoo!ブログの過去記事のリライトです。私が人から「三脚を買う時に見ている部分ってどんなところですか?」と聞かれた時に答える「三脚選びで気をつけている10のこと」を書きたいと思います。

①自分の使用用途に合っていること

まずあなたが三脚を選ぶにあたって、聞いておきたいことがあります。「あなたは三脚を使って何を撮影しますか?」もし海外旅行用に軽量コンパクトな三脚を探しているのであれば、重量と縮長を真っ先に見なければいけません。ネットショップの商品撮影用に必要なのであれば、俯瞰撮影ができるようにセンターポールが90度傾くモデルが便利ですし、河川敷に飛行機を撮影に行きたいというなら2mを超えるような背の高い三脚が良いでしょう。フォトグラファーひとりひとりニーズは違いますし、それによってお勧めするモデルは変わります。まずは自分に必要な機能やスペックを把握してから、次に読み進めてください。

②パイプが太く、安定性が高いこと

当たり前ですがこれは重要ですね。でも意外と多いのですよ。観光地なんかに行くと、ちょっと重い機材を載せただけでグニャッと撓んでしまっていたり、風や振動でグラグラ揺れてしまうような三脚を使ってる方。機材に対して三脚があまりにも軽かったり、パイプ径(特に一番細い脚のパイプ径)が細いと安定しません。使用機材に見合った重量や段数はもちろん、一番細い脚のパイプ径まで確認して選ぶことが大切です。
たとえばGitzoの異なるパイプ径の2本の三脚を使って、1mほど伸ばしてみます。その時の一番細い脚のパイプ径はこんな感じです。2型トラベラーの場合、たった1m伸ばしただけで、一番細い脚になりますから直径は約17mm。対して5型3段の場合は1段伸ばすだけで1mに達しますので、パイプ径は約33mmもあります。
gitzo-hikaku
並べて比べると一目瞭然ですね。これだけの違いが出ると、当然ですが撮影結果にも違いが出てきます。

③三脚の「ねじれ剛性」が高いこと

同じカーボンファイバー性で、パイプ径も同じで、高さも段数も同じ。といった似たスペックで異なるメーカーの三脚を比較したい場合に有効な強さの調べ方があります。三脚を伸ばした状態で、一番上のパイプ2本を両手で掴んでひねってみてください。この時、たわみ、ねじれが少ない方が優れた三脚といえます。この方法で良い悪いの差がハッキリと出ますので、どちらが良いか悩んでいる場合は、大型カメラ店などに行って実際に比較してみることをお勧めします。

④十分な高さがあること

日本の景勝地・観光地は柵やフェンスで覆われていたり、また多くのカメラマンで賑わっている場合、あまりにも高さが低い三脚だと手前の邪魔なものが写り込んでしまう可能性があります。このような邪魔なものをかわして、不満のない構図を得るためには、そこそこの高さが必要となります。
逆に2mを超えるような高い三脚になると、伸ばすために非常に大きなスペースが必要となりますし、また脚立がないとカメラに届かないので、荷物がかなり大掛かりになります。三脚自体も重くなるため、徒歩や公共機関を使っての移動は困難となります。
ごく一般的な使用用途で三脚を選ぶなら「そこそこ高さのある三脚」が使いやすいと思います。

⑤ロックナットであること

私がロックナットを勧める理由は、分解のしやすさを重視しています。海や砂浜、果ては泥の中に脚を入れるような、気合が入ったフォトグラファーが、長く三脚を快適に使うためには、分解清掃は避けて通れません。ただし中にはHusky三脚のようにロックナットでも分解が容易ではない物もあります。簡単に分解が可能かどうか、よく調べてから購入することが大切です。

⑥メンテナンスが容易であること

雨上がりの地面が汚れている、海岸で波を被ってしまう、汚れた手でベタベタと触らなければならないetc…。撮影していればどうしても三脚が汚れてしまうことがあります。しかし汚れたまま三脚を放置しておくと、三脚の寿命を縮めたり、最悪の場合は故障する可能性があります。三脚を長持ちさせる為には、こまめな清掃が大切です。「⑤ロックナットであること」とも内容が被りますが、各パーツが簡単に分解できて、丸洗いやグリースアップが容易な三脚が理想的です。雨の中で撮影した日はしっかりと水分を拭き取り、海や泥に脚を入れた日は、必ず帰ったら分解清掃してグリースアップしましょう。メンテナンスすることで三脚の寿命を何倍にも伸ばすことができるはずです。

⑦システム三脚であること

三脚は出来るだけシンプルな構造である方がブレに対して強くなります。しかしセンターポールを使いたい日もあれば、レベリングベースが必要な時だってあります。何も付いていないシンプルな状態を基本ベースとし、必要に応じてアクセサリーを変更できるシステム三脚が、総合的に見てもっとも優れていると思います。

⑧開脚角度を変更可能であること

歩道の幅が狭い場合、一般の通行人の歩行スペースを確保するために、橋の欄干に脚を掛けるといった配慮が必要となります。地面すれすれのグラウンドレベルで撮影をしたい時もあるでしょう。そんな時に開脚角度が変更できる三脚は非常に便利です。

⑨水準器が付いていること

足場が水平ではない不整地で三脚を立てる場合、脚の高さを微調整して雲台が水平になるようにしてやる必要があります。不安定なまま撮影すると機材の転倒や、ブレの原因となるからです。面倒でもしっかり水平を合わせましょう。この時、三脚に水準器が付いているととても便利です。
カーボンは優れている?

カーボンだから優れているかというと、決してそうではありません。なぜなら金属と違ってカーボンには国際的に定められた基準が存在しません。またパイプを作る工程も重要です。カーボンを何層どの向きに重ねるか、硬化温度、カーボン層の空隙率など、高いノウハウと技術がないと、たとえ品質のいいカーボン素材を使っていたとしても高品質なパイプは作れません。良いカーボン製品を安価に作るのは容易ではないのです。

そもそも三脚で使われているウェットカーボンは、一般的なグラスファイバー(ガラス繊維)と比較して、重量・強度ともに大差はありません。また三脚の分野において生成方法や素材といった明確な表記の義務はありません。実のところ、表面だけをカーボン繊維で覆ったものでも「カーボン製」と表示して販売しても許されてしまうのです。そんな「名前だけカーボン製三脚(実際はほとんどプラスチック製三脚)」に騙されないように注意してください。

良い三脚は重い三脚
重い三脚」は優れています。これまであらゆる検証テストを行った結果、同クラスであればアルミ合金・木・カーボンで比較しても、ブレに大きな差は見られませんでした。つまりカーボンとアルミ合金の振動吸収率の差なんて、巷で言われているほど目に見える差ではありません。
しかし1kg以上差のある重い三脚と軽い三脚で検証したところ、明確な差となって現れました。「(持ち運びやすいなど)あなたにとって良い」かどうかは別として「(撮影結果が)良い三脚」は重い三脚だということです。
値段がちょっと高い三脚とめちゃくちゃ高い三脚、その差は?
ぶっちゃけて言っちゃいますと、5万円を超えた辺りからは、価格差ほど性能差はありません。5万円の三脚で撮った写真と、10万円で撮った写真を見比べても、ほとんどの方が判別できないでしょう。おそらくプロのカメラマンや三脚のメーカーですら判別できないと思います。ただ1カット2カットでは大差はありませんが、何十~何万と撮影を重ねる毎に、結果が変わってきます。ジッツオやReallyRightStuffの三脚は確かに高過ぎると思いますが、そういった1カットの価値は、決してお金で買える物ではないと思います。
さてではいよいよ三脚選びで気をつけたい最後の項目です。

⑩好みであること。所有欲を満たしてくれること

高額な三脚を使えばただちに良い写真が撮れます!

ということは残念ながらありません。

そもそも三脚という機材は面倒で邪魔な存在です。ともすればうっかり忘れてしまったり、つい三脚ケースから出して設置するのが億劫になり手持ちで撮影しがちです。妥協してあまり好みじゃない三脚を買ってしまったら尚更でしょう。
でも好みの三脚を持つとどうでしょうか?きっとどこにでも連れ出したくなります。面倒だった設置も楽しくなります。なんだったら三脚が絵になるので、モデルにして撮影できます。
つまり可愛い(もしくは格好いい)あなた専属のモデルさんを手に入れるようなものです。もう三脚代金なんて実質無料みたいなものですね!

まとめ

「三脚選びで気をつけている10のこと」

①自分の使用用途に合っていること
②パイプが太く、安定性が高いこと
③三脚の「ねじれ剛性」が高いこと
④十分な高さがあること
⑤ロックナットであること
⑥メンテナンスが容易であること
⑦システム三脚であること
⑧開脚角度を変更可能であること
⑨水準器が付いていること
⑩好みであること。所有欲を満たしてくれること

如何だったでしょうか?もちろん全ての項目を満たしている必要はありませんが、三脚選びをする上でどれも欠かせない重要な項目であることに間違いありません。ぜひ次の三脚選びをする時に参考にしてみてください!

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haku
こんにちは三脚フォトグラファー「ハク」です。 当ブログのキャッチフレーズは「探していた三脚と雲台の情報がきっと見つかる!三脚雲台沼ブログ」です。 当ブログを読めば大抵の三脚雲台の悩みは解決できるようになるはずです。 どうぞよろしくお願いいたします!

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