【カメラレビュー】Nikon Z50を3日使ってみて感じた不満点

発売したばかりのNikon Z50が届いてまだ3、4日。決して悪いカメラではないのですが少し不満が出てきました。今回はその不満について書きたいと思います。

レンズの種類が少ない

発売されたばかりのフォーマットですので仕方がありませんが、選ぶレンズが2種類しかないというのは不満です。しかもいわゆるダブルズームレンズキットですので画質も明るさもパッとしません。いかにZ50が優れていたとしても、レンズがこれでは良さを実感しにくいでしょう。もちろんこれまで出ていたFX用のZマウントレンズも使用できます。しかし…

現在出ているZマウントのほとんどに手振れ補正がついていない

そうなんです。Z50にはボディ内手振れ補正が搭載されていないので、三脚を使えないシーンではZマウントレンズの良さを発揮しにくいという訳です。実際昨日京都に紅葉の撮影に行ったのですが、少し暗い場所で電車などの動いている被写体を追うのは、かなり苦労しました。もちろん三脚を使えれば問題ないのですが、現実は三脚NGという場所やイベントが多いので、やはり手振れ補正が非搭載なレンズが多い今のZマウントでは、Z50は正直運用しづらいと思いました。

別にダブルズームキットレンズはあっても良いのです。ダブルズームキットレンズしかない、というのが不満なんです。せめてSラインのDXレンズを一本でも良いので一緒に出して欲しかったです。

Fマウントレンズがあるじゃないか!

Nikon好きの方々からそんなお叱りの声が聞こえてきそうですが、確かに豊富なFマウントレンズをFTZを使って運用するという手もあります。しかしZ50は非常に軽量コンパクトで「どこにでも気軽に持ち出せる」というのがセールスポイントです。それなのにマウントアダプターとVR搭載の大きなレンズを付けるのってどうかなぁ?と思う訳です。DXフォーマットを活かして望遠域を稼ぎたいって人にはめちゃくちゃ良いと思いますけどね。

FTZの運用にも問題点多し

何よりFTZとZ50の相性がお世辞にも良いとは言えません。例えば雲台用のクイックシューをボディに装着した状態だとFTZが干渉してしまい、クイックシューが使えなくなる可能性が高いです。

アルカスイス互換プレートを装着したところ。ギリギリ干渉を避けられるがFTZが近すぎるためクランプに装着することはできない。

またZ24-70mm f/2.8Sのような大きなレンズを装着すると、ノーダルプレートを装着した時にレンズに干渉してしまいます。クイックシューを付ければギリギリ干渉は避けられますが、フードは干渉してしまうため使えません。

アルカスイス互換クイックシュープレートを装着の上、ノーダルプレートに装着。フードがノーダルプレートに干渉してしまうためフードを外さなければ使用できない。

ストロボ周りに不満点多し

内蔵フラッシュにコマンダーモードが搭載されていないことは前回の記事で書きましたが、そこを引きずっていても仕方がありません。何とかこの内蔵フラッシュを使って外部ストロボをコントロールしたいものです。なのでやってみました。

まずは内蔵フラッシュのみで撮影してみました。記録用くらいにしか使い道がありません。内蔵フラッシュの設定をTTLからマニュアル発光に変更して、一番光量の低い1/32にします。一番低いのが1/32というのも不満です。。

Z50のホットシューに「ニコン 内蔵フラッシュ用IRパネル SG-3IR」を付けて再撮。

ようやく暗くなりました。少しだけ写っていますが、F値を8くらいまで絞って、室内の照明を消したら真っ暗になるでしょう。外部ストロボをスレーブ発光モードに設定し、ソフトボックスを付けて再撮。

まぁまぁ悪くないですね。マニュアル発光1/32にしてIRパネル SG-3IRを使えば、無線トリガーやSU-800を使わなくても、内蔵フラッシュを利用して外部ストロボを使うことができました。

あとは外部ストロボを取り付けるホットシューがZ50はちょっと狭いのです。Z6と比べて、ですけど少し狭いので、ストロボの脱着がしにくいです。ここも少し不満です。

充電器のコンセント差込プラグの収納が固い

なんかいちゃもんみたいになってきましたけど、バッテリーチャージャーMH-32はコンセントの差込プラグが収納できるようになっているのですが、それが妙に固いです。使われているバネが強すぎるって感じです。決して強く作られてなさそうな充電器ですので、こんなに固いと、いつかバキッといっちゃいそうな気がします。

「デジタルカメラグランプリ2020」総合金賞を受賞!って言うほどか?

そのままです。ニコン Z 50は「デジタルカメラグランプリ2020」総合金賞を受賞しましたが、受賞したのは発売前であり、この事に関しても色々擁護の声もありますが、でもやっぱり大人の事情の匂いがプンプンしま…ゲホンゴホン。というかそもそも何で2020というね。ツッコミ所満載なわけですが、ともかくたくさんのユーチューバーに実機をバラまいて、良いカメラだと宣伝しまくった上で発売した訳ですよ。そりゃハードルも上がりますよね。

で蓋を開けてみたら確かに悪くはないんだけど、言うほどか?っていうか、おどろくほど普通のカメラだったっていう感想なんです、正直。要は期待を超えなかったっていうのが一番の不満だと思います。

まとめ

今回たくさん不満点を書いてきましたが、Nikonを愛するがゆえ…です。最初にも書きましたがZ50は悪いカメラではありません

しかし今、Nikonは結構崖っぷちに立たされています。2020年3月期の業績見通しは5月に発表した従来予想から売上高を500億円引き下げて6200億円(前期比12.5%減)。そしてその下方修正にもっとも影響を与えたのは主力であるカメラ事業の不振です。

「ようやく他社に近づいてきたね」とか「まだ欠点は多いけど良い部分もたくさんあるね」みたいなカメラを出しているようではダメなんだと思います。もっと革新的でみんなが驚くようなカメラじゃないと、シェア奪還してV字回復なんて夢のまた夢です。

受賞や先行レビュー動画や記事で話題を煽るのではなく、製品の内容で話題を作ってくれることを、いちファンとして切に願います。

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haku
こんにちは三脚フォトグラファー「ハク」です。 当ブログのキャッチフレーズは「探していた三脚と雲台の情報がきっと見つかる!三脚雲台沼ブログ」です。 当ブログを読めば大抵の三脚雲台の悩みは解決できるようになるはずです。 どうぞよろしくお願いいたします!

コメント

  1. […] 〜新たに残念なところ書きました〜 Nikon Z50を3日使ってみて感じた不満点 […]

  2. […] ボを発光させるためのマスターにするなら、この項目を「マニュアル発光」にし、マニュアル発光量を1/32に設定してください。これについての詳しい説明は別の記事をお読みください。 […]

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