Nikon フルサイズミラーレス一眼 Z6 ファーストインプレッション レビュー

ようやく待ちに待ったNikonのフルサイズミラーレス一眼 Z6 が届きました!ボディを新品で買うのはD610以来ですので、本当に久しぶりです。

早速開封の儀です。付属品はこんな感じです。

まずは一見見慣れたバッテリーですが新製品の「EN-EL15b」。Z6かZ7のカメラボディーに入れた状態で、家庭用電源から充電できます。ただしUSB-Cで充電しながらの撮影したり、バッテリーが入っていない状態でUSB-Cだけを繋いで撮影することはできません。ここは残念ですね。尚、Nikonでは専用USB-C – ACアダプタ「EH-7P」を使った充電を推奨しています。

公式では推奨されていませんがモバイルバッテリーから給電できるのか試してみました。

結果は問題なく充電できました。過去にP900でも問題なく充電できましたので、大丈夫だと思っていましたが一安心です。

EN-EL15bは1900mAhらしいですが、充電にパワーを要するのかモバイルバッテリーではかなり容量と時間が掛かってしまいます。約7時間6000mAhちょっとでようやく満充電となりました。5000mAhで足りるかと思っていましたが、最低でも10000mAhは必要みたいです。またこんなに時間が掛かるなら、現地で「バッテリーが切れたから充電しよう」と思っても、1時間で15%ほどしか充電できません。これなら予備バッテリーを持っておく方が実用的かもしれません。

ちなみにスマホの充電器を使って家庭用コンセントからも充電してみましたが、モバイルバッテリーと充電時間に差はありませんでした。ネットでググってみたら専用のEH-7Pの仕様は3A 5V 15Wとの事です。私のモバイルバッテリーの出力が、 3A 5V 最大18Wと記載がありますので、EH-7Pを買ったとしても充電時間は短縮出来ない可能性があります。どなたか購入されてましたら、報告お願いします。

一眼レフとの互換性のあるバッテリー

ボディが変わると悩みの種となるのはバッテリーです。しかしZ6は「EN-EL15」と「EN-EL15a」対応です。このバッテリーは過去のニコンの一眼レフ機に多用されており、私の使っている(使ってきた)ボディとも共通しています。これは嬉しいですね。

EN-EL15a対応製品:D850/D810/D810A/D800/D800E/D750/D610/D600/D500/D7500/D7200/D7100 D7000/Nikon 1 V1

ただEN-EL15b使用時より電池寿命が減少する場合がある。とのことですが、ニコン公式HPの製品ページの対応製品に「Z6・Z7」も含まれているので、使用に問題のあるものでは無いと思います。

ただし互換バッテリーに関してはエラーが出てしまい使用不可能でした。ここは注意が必要です。

Z 7Z 6の主な違い

■有効画素数

Z 7:4575万画素

Z 6:2450万画素

■フォーカスポイント数

Z 7:493点

Z 6:273点

■ 高速連続撮影(拡張)速度

Z 7:約 9コマ/秒(AF追従、AE1コマ目固定)

Z 6:約12コマ/秒(AF追従、AE1コマ目固定)


通常、上位機種と下位機種では、ファインダーや液晶モニターの画質が劣っていたり、ファインダー窓が丸と四角で差別化されていたり、樹脂パーツが多用されていたりと、何らかの差別化が図られていることが多いものです。しかしNikon公式Q&Aでの回答の通り、上記3点以外は「ほぼ同じ」といって過言ではない仕様となっております。

正直これは物凄く魅力的です。私はそんなに高画素機が欲しいというタイプではなく、むしろD810でもすこしデータが大きいなと思っている人間ですので、逆に好都合と言えます。Z6を迷うことなく注文した理由は、自分の撮影スタイルに合っているなと感じたからです。

もちろん本当にコストパフォーマンスのみで選んだらSONY一択になります。しかしボディのみでは撮影できないので、自ずとFマウントが使えるZシリーズが初期費用が安くあがってしまう訳です。恐るべしマウント縛り…。

外観・質感・操作性

ボディは堅牢なマグネシウム合金のフレームで作られ、高い剛性、耐久性と軽量化を実現しています。カメラに使われているシャッターユニットの耐久テスト結果もD850と同程度クリアしていると聞いています。防塵防滴仕様ですので雨の日の撮影も安心ですね。

グリップに関しては手がそんなに大きくない私にとって結構握りやすいと感じました。

撮影コマンドダイヤルとコマンドダイヤルはちょっと安っぽいなと感じました。ジョイスティック(サブセレクター)はまぁまぁ使いやすいです。各ボタンへはアクセスもなかなか良好です。

背面はこんな感じです。本当にZ7と一緒みたいですね。

ボディ・各部品の製造国

製造国も気になったのでちょっと調べてみました。

Nikon Z6 本体

MADE IN JAPAN(仙台工場)

マウントアダプター FTZ

MADE IN JAPAN

レンズキャップ LF-N1

MADE IN THAILAND(タイ)

レンズキャップ BF-1B

MADE IN JAPAN

自然な見え方!驚きの電子ビューファインダー

電子ビューファインダーには有機ELを使用し、視野率100%のファインダーになっています。SONY α、Canon EOS Rもデモ機で比較してみましたが、ファインダーに関してはNikon Z が一番気に入りました。

EVFはピクチャーコントロールの設定を反映しどのような写真が撮れるかを撮影中に反映させることも可能で、また反映をOFFにすることで一眼レフのようなコントラストや明るさ表示することも可能です。接眼面にはフッ素コートも施され汚れにくくなっているそうです。

レンズマウント

Zマウントは口径が55mm、フランジバック16mmとなっています。Fマウントからここが一番の変更点と言えるでしょう。口径が大きい方がF値を明るくすることができますし、フランジバックが短い方が広角レンズの設計の時に有利になります。

ボディ内手ブレ補正

Fマウント時代ではNikonはレンズでの手ブレ補正でしたが、Zマウントより、いよいよボディ内手ブレ補正を搭載してきました。

ジャイロセンサーと画像解析とこれまでのVRの技術を活かした独自のアルゴリズムにより、高精度な手ブレ補正が実現されています。

またこの手ブレ補正機能は新しいZレンズだけではなく、レンズマウントアダプター「FTZ」を使う事で従来のFマウントレンズでも手ブレ補正機能を使うことができます。VR(手ブレ補正機能)のないFマウント用NIKKORレンズ使用時も手ブレ補正を実現します。

ボディの電源OFFで、手ブレ補正機構のVRユニットをロックすることができるため壊れにくいVRユニットに仕上がっています。

素早く画面の隅々までピント合わせが可能

Z6は273点ものAFポイントがあり撮像範囲の水平垂直の約90%もの範囲をカバーしています。Z7のAFポイント493点には見劣りしますが、通常使用であれば273点でも特に不満に感じることはないかと思います。オートフォーカス追従時に約12コマ/秒(14ビットRAW時は9コマ/秒)の連写性能。(オートフォーカス追従と自動露出時は約5.5コマ/秒)連続撮影可能コマ数は、RAWで最大43コマ。

※画像はNikonより

通常、暗い中ではAFが合いにくくなるものですが、Z6は「ローライトAF」を搭載しているので、マイナス4EVまでAF撮影が可能となります。AFスピードが遅くなる可能性があるということでしたが、実際に試してみたところ、速度低下はそれほど感じられませんでした。むしろ暗所でのAF向上の方が体感度が高く、効果的だと感じました。

無音撮影

フルサイズミラーレス機が欲しかった理由のひとつがサイレントシャッターです。「Z6」はファインダー撮影時でもライブビュー撮影時でも電子シャッターによる無音のサイレント撮影が可能です。私は年に数回ピアノの発表会での撮影があり、これまではシャッター音が邪魔にならないよう一番後ろの撮影スペースから望遠で撮っていました。これで手前の撮影スペースから堂々と狙うことができます。

液晶モニター

液晶モニターには約210万ドットの3.2型液晶を採用。高解像で大きく、画像の確認がしやすい液晶モニターだと思います。上に約90度、下に約45度、上下にチルト可能な可動式であることとタッチパネルの採用により、ライブビューでの撮影も快適。ただ縦位置方向への可動はないため、ブツ撮りでは相変わらず不便です。

液晶保護

タッチ操作をするので液晶の保護は必要です。ボディ購入前に買っておきたいですね。私は1000円程度の安いフィルムを買いましたが、これは失敗でした。友人から聞いた話ではGRAMASの液晶保護ガラスがエッジの処理が丁寧で仕上げが良いとのことですので、そっちを買い直したいと思います。

ISO感度

常用ISO感度はISO 100~51200となっており、効率よく集光できる裏面照射型センサーを採用しています。

長年使っていたD610ではISO3200くらいが使える限界という感じでした(あくまでも私個人的な感想です)。Z6で同じくらいノイズが気になるなと感じたのはISO 12800ではないかと思います。高感度耐性はかなり進化していると思います。

屋内暗めの条件の良くない中で撮影した、JPG撮って出しのISO3200、ISO6400、ISO12800の作例を載せておきますので参考になさってください。

L版プリント程度なら12800は余裕で使えそうな気がします。ただし25600から目に見えた劣化が始まります。

画像処理エンジンが優秀でjpgのノイズが上手く処理されているのかと思い、一応RAWファイルも確認してみましたが、結果は同じでした。まだAdobeのソフトウエアには対応されていないので、RAWファイルを編集する場合はCapture NX-Dが必要です。

回折補正機能

初搭載ながらニコンの回折補正機能はなかなか優秀とのことです。回折によってシャープさを失っていた画像が、回折補正機能をONにしたとたん「キリッ」と解像感溢れる状態に復活してくれます。機能をONにするとデータ容量が若干大きくなります。

回折補正機能OFF

回折補正機能ON

ファイルサイズは20KBほど大きくなりました。

通信機能

Wi-Fi機能を内蔵しており、SnapBridgeアプリ経由でスマートフォンやタブレット端末に静止画や動画を無線で転送したり、リモコンとして使用したりすることができます。従来のBluetoothによるペアリングは必要なく、Z 6の内蔵Wi-Fiで直接接続が可能になりました。

早速試してみましたが、従来のWMUの転送よりも相当早く転送できます。

端子類

端子類はボディ左側にまとめられており、上からヘッドフォン出力端子、外部マイク入力端子、USB Type-C端子、HDMI端子、アクセサリーターミナルが備えられています。各端子毎にカバーが分かれていたらもっと良かったですね。Lブラケットを使うときに面倒臭そうです。

リモートコードはMC-DC2が対応しています。

記録媒体はXQDカード

Z7が発表されたときも話題になりましたが、メモリーはシングルスロット、XQDカードのみです。

シングルスロットだとプロが仕事をする際にメモリーが破損するかもしれないことを考えたら、使う事ができないと話題になりました。おそらくZシリーズで一番叩かれたところだと思います。私の使用用途はそんなに過酷ではないので(むしろ安全)、これまでメディアが破損したなんて経験はほとんどありません。しかしそれでも仕事で使うと考えると怖いものがあります。

でも私はZ6を仕事で使う気はないので結構安易に考えています。あとSDカードじゃないことも叩かれてましたが、私は使い道のないXQDカードが2枚も余っていたため、むしろ大歓迎という感じでした。

Zマウントレンズはほとんど無いといって過言じゃない

2018年11月末現在、発売されているレンズの数は僅かに3本です。この問題を解決するために取ったNikonの措置はマウントアダプター「FTZ」でした。大量のFマウント規格のレンズ資産を活用した訳です。悪く言えば目くらましです。とは言え、豊富なレンズ資産を使えるというのは魅力的です。

※画像はNikon Z7のカタログより

ただしFTZで、シグマやタムロンなどのサードパーティー製レンズの一部では認識しないなどの不具合が発生しているそうです。詳しくは各メーカーサイトでご確認ください。

シグマ ニコン「Z 7」と当社製ニコン用交換レンズの動作状況について

トキナー ニコン「Z7」での当社製ニコンFマウント用トキナー交換レンズの動作状況について

タムロン ニコン Z7と一部タムロンレンズとのご使用に関するお知らせ

少し気をつけなきゃいけないかな?と思ったのは、マウントアダプターを装着していると勘違いして、Fマウントレンズをつけようとしてしまい、センサーを傷つけそうになりました。これは注意が必要です。

またFTZを装着するとミラーレスのセールスポイントでもある「軽量」というポイントが微妙になってしまいます。FTZを装着した時の重量は720gですから、近いスペックのD750が840gなので、少し軽いには間違い無いのですが…。

気を取り直して早速Z6にFTZ+Fマウントレンズを装着してみましょう。

 

私の手持ちのレンズを色々と装着してみました。サードパーティ製のレンズはレンズベビー以外無いので、動作で気になったところはありません。オートフォーカスも一眼レフと比べて特に遅いと感じることはありませんでした。

テレコンは動くのか?

こちらも一応試してみました。

試したのはTCー20EⅢとTC-14EⅡ。どちらも正常に動作し、オートフォーカスも一眼レフ装着時と比べて特に遅いと感じることはありませんでした。

 FTZ専用のアルカスイス互換プレート

ちなみにこのFTZ専用のアルカスイス互換プレートがすでにKIRK社から発売されています。通常のプレート「PZ-130」と、Lブラケット「BL-FTZ」の2種類。

PZー130の方は何故ゴム貼りにしちゃったの?と疑問に感じましたが、なるほどFTZにも使えるよというだけでユニバーサル品なんですね。納得しました。私はマクロレンズの縦位置使用の頻度が高いため、Lブラケットの方を使いたいと思います。これだけで73gも重さがあるのがちょっと悩ましいところではありますが…。

気になる点

●内蔵スピードライトは外部スピードライトをシンクロ発光させるコマンダーモードという役割があります。いちいち無線送信機を付けなくても良いので、付いているとすごく重宝します。Z6には付いておらず、この点はすごく残念でした。ワイヤレススピードライトコマンダーSU-800、GodoxのX1ワイヤレスフラッシュトリガーで試してみました。どちらも正常に使用できました。

●Really Right StuffとKIRKからLブラケットから販売されます。私はReally Right Stuffで予約しましたが、完成の予定は未定です。とは言え、Z7と共通でしょうから、Z6用の発売は早いと予想できます。一方KIRKは予約注文ですが、モノはすでに完成しているようです。

※画像はKIRK BL-Zより

●深度合成機能が搭載されなかったのは残念でした。私は夜景撮影が好きなので本当にガッカリでした。ただフォーカスシフトは搭載されていますので、フォトショップで合成するしかありませんね。

絞りF2.8で撮影。MacBookの手前角にピントを合わせているいるため、奥の方は非常にボケています。

フォーカスシフト撮影(撮影回数100/フォーカスステップ幅1/サイレント撮影)で撮影後にPhotoshopで合成。同じ絞りF2.8でもパンフォーカスが実現。

Photoshop CC で深度合成

Digitutor | D850 フォーカスシフト機能を使った深度合成写真 【ニコン公式】

使ってみた感想

使ってみた率直な感想は、操作感や質感にまでこだわっているところはさすがNikonだと感じました。特にグリップの握り心地と、見やすいファインダーに関しては、ZシリーズのライバルとなるCanon EOSRやSONYα7シリーズよりも気に入りました。

あとはじっくり使ってみて、また良い部分や気になったことが見つかったら報告したいと思います。

最後に買うべきかどうか

私はZ7・Z6は買うべきカメラではない。と思っています。

理由は色々ありますが、概ね他の方々と同じ意見です。レンズが少ない、バッテリーの持ちが悪い、USB給電ができない、価格が微妙に高い、ワンスロットetc…。中でもレンズに関しては気が遠くなるようなロードマップの上、サードへの情報提供もないのでは、将来的にも他のメーカーより見通しが悪いと言えます。

コストパフォーマンスが悪く、見通しが良くないと分かっていながら、それでも皆んなが買ってくれるのは「期待」を含んでいるのだと思います。Nikonはファンの優しさを実力と勘違いせず、精一杯気持ちに応えてくれるように頑張ってほしいものです。頑張れNikon!

Nikon Z6 作例

SS 2.5秒 ; F 22 ; 24mm ; Nikon Z6 ; Nikon 24-70mmf2.8

SS 1/10 ; F 7.1 ; 36mm ; Nikon Z6 ; Nikon 24-70mmf2.8

SS 1/125 ; F 3.2 ; 70mm ; Nikon Z6 ; Nikon 24-70mmf2.8

ISO400 ; SS 1/160 ; F 2.5 ;60mm ; Nikon Z6 ; レンズベビーTwist60

ISO100 ; SS 1.6秒 ; F 8 ; 24mm ; Nikon Z6 ; Nikon 24-70mmf2.8

ISO100 ; SS 1/160 ; F 6.3 ; 24mm ; Nikon Z6 ; Nikon 24-70mmf2.8

SS 6秒 ; F 11 ; 58mm ; Nikon Z6 ; Nikon 24-70mmf2.8


バッテリーの互換性と液晶モニターについて、いつものように緩々な動画を撮りました。

ニコン Nikon Z6 のバッテリーの互換性と液晶モニターの感想

それはそうと何故Zシリーズは「6」からスタートしたのでしょう?某掲示板ではミラーレスの「Nikon1シリーズ」の続き…などとまことしやかに噂されていますが、この辺りも公式からいずれ発表されるのでしょうか?いつかZ1が出てくれれば胸熱だなぁと思います。

追記しすぎて長くなりすぎました。補足は次の記事で書きたいと思います。

ニコン Z6 レビューの補足

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コメント

  1. […] Nikon フルサイズミラーレス一眼 Z6 ファーストインプレッションの補足記事です。 […]