今回は、ジッツオ自身が「私たちが作ることができる最高の三脚」と発表したレジェンド三脚が一体どんな三脚なのか、徹底的に考察したいと思います。
すでにキャンペーンに参加した人も、悩んでいる人も、一緒に想像しながら考察してくれると嬉しいです!
まずレジェンド(Légende)とはフランス語で「伝説」のことです。
日本では自動車の車種名に使われたり、「偉業を成し遂げた人」という意味あいで使われることが多いですね。
でも今回Gitzoが新作三脚にその名を冠した理由は、おそらく最初のジッツオトラベラー「GT1541T」のデザインを復刻させたからだと思います。

※画像はB&Hより
「何となくデザインが古臭い…」と思われた方も多いと思いますが、ファーストトラベラーのデザインを踏襲しつつ、さらにヴィンテージスタイルに磨きをかけたモデルだからです。言われてみれば確かにファーストに似ていますが、レジェンドの方がスタイリッシュな感じがします。
しかし実はこのレジェンド、どうやら今回のクラファンでお披露目されたわけでは無さそうなんです。色々調べているうちに、3年以上前にすでに欧州では販売されていたみたい。
初出は2019年9月12日にニュージランドのライカショップで「GK1545T–RT」という型番で登録されています。その後も欧州・中国・韓国など広く販売されたようで、型番で検索するとたくさん出てきました。でもあまり人気が無かったのか個人ユーザーのレビューなどは一切出てきませんでした。
現在は在庫が残っていない店舗がほとんどなので、生産は中止されていたのだと思いますが、使用されている画像を見る限り、ほぼ同じものだと思われます。

※画像はINDIEGOGOのキャンペーンページとライカショップをページを並べてスクショ
「ライカ、富士フイルム、オリンパスなどのレトロなスタイルのカメラに最適な、黒と銀のコントラストを備えたスタイリッシュなフレンチデザイン」という記述が見られたので、そういうコンセプトで販売されたものの全く売れず、大量に在庫が余ってしまった。クラファンで限定した本数が600本ですから、在庫数はそのくらいでしょうか。
さてこの在庫。一体どうしたら良いんだ!?と頭を抱えたでしょうね。
そうやって悩んでいる間に突如現れたのが、ピークデザイントラベル三脚。黒船来襲です。
その歴史的成功を眺めているうちに「あれ?これ(クラファン)で在庫処分できんじゃね?」と閃いたのかもしれません。
しかしすでに発表後の余剰在庫をただ在庫処分名目でクラファンするとなると「Gitzoも地に落ちたな」と思われてしまいブランド力を落としかねません。
そこで新たに開発したカメラバッグをセットにすれば良いじゃないか!いやいやそれでも正直弱い。。売上の中からちょっと寄付しとけば好感度アップするだろ!それでも弱い?じゃあ永久保証をつけてやったら良いじゃないか!
となっていったのではないか?と私は考察しています。
ただそういった事情があったとしても、このキャンペーンの価値が下がるのか?というと決してそうではありません。
なぜなら今回のクラファン用に値段に見合った開発をした訳ではない。という事実が分かったからです。
このモデルが人気は無かっただけで、れっきとしたGitzoの三脚なんです。もちろん三脚のクオリティは最高品質です。2019年以降、Gitzoはトラベラーの新製品を出していなかったと思うので、最新モデルをバーゲン価格で買えるということです。
さらに永久に補修パーツを無償で受けられるんです!つまり
トラベル三脚とカメラバッグを一生買い換える必要がなくなる
ということです。ここまで読んでくれたあなたは、きっと三脚が好きな人だと思うので、きっと3回くらい買い換えたと考察できます。これはもう実質無料どころか、実質プラスですね。買いましょう。
さて、以上が私の考察です。
真相は分かりませんが、信じるか信じないかはあなた次第です。
そして買うか買わないかはあなた次第です!(当たり前
ここからは話題をころっと変えまして、レジェンド三脚の他の部分についても考察したいと思います。まず「GK1545T–RT」と仕様は同じだと思うのでスペックは以下の様になると考察しています。
- シリーズ1
- 段数:4段
- 重量:1.45 kg
- 縮長:43 cm
- 耐荷重:8kg
- 高さ:最小43cm/最大141cm(センターポール使用時165cm)
- 脚素材:eXactカーボン
- クイックリリースプレート:GS5370SDR
- (雲台)傾斜:-90°/ + 40°
- (雲台)フリクションコントロール:搭載
次に「GK1545T–RT」との相違点。
●石突の形状
●ストラップ素材が本革から合革に変更。
以上、2点が変更点となっています。
石突は被せ式からネジ式に変更になったのはとても良い改良ですね。
次に一般的なアルカスイス互換ユーザーが使うにあたって、おそらく邪魔に感じるであろうクランプの小ネジ問題。

※画像はINDIEGOGOのプロジェクトページより
これはおそらく付属するであろう六角レンチで取り外しが可能だと思います。Manfrottoのサポートに現行トラベラー雲台に付いている小ネジの六角穴のサイズを聞いたところ、M2.5ということが判明したので、ネジの呼びはM3だと思います。(Manfrotto公式ではネジの呼びは非公表)
ネジを外した後のネジ穴が見映えが悪いと思われる方は、M3の止めネジを入れて塞いでしまえば良いと思います。私は手元に長さ3mmの止めネジがあるので、うまくいけば報告します。
出荷は今年の6月頃ということですので到着が楽しみですね!


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