令和に改元後、初の記事投稿です。今日はそんな「初」にふさわしい製品をご紹介したいと思います。
Velbon ニコンZ専用 BR-ASZ7
ついに日本メーカー「Velbon」からアルカスイス互換の機種専用Lブラケットが発売されました。それもニコンZシリーズ専用というから、Zユーザーとしては試さないわけにはいきません。
4/26発売とのことですが、Amazonにも楽天にもどこにも在庫なし…。売る気あるのかこの野郎!
仕方がないので楽天ビックで予約し待つこと一週間。昨夜ようやく到着しましたので、早速開封&装着してみたいと思います。
箱・付属品
何とも業務的というか味気ない箱です。まぁこんな所にお金をかける必要はまったく無いので良いのですが、こういう部分もベルボンが垢抜けない原因の一つだと思います。
付属品は取扱説明書とレンチ2本と固定ネジ。屋外で縦位置プレートを変えたいと思うことも多いので、次の製品からはレンチ内蔵式にしてほしいですね。
製品レビュー
ハッキリ言ってそんなに格好よくない新ロゴと、型番がプリントされています。ユーザーにとって型番は特にパッと見える必要はないので、目立たない底部に記載してほしかったですね。ロゴももう少し小さくて良いと思いました。
ニコンZシリーズ専用で設計されており、ボディの底面・側面に気持ちよくフィットします。角の処理は多くの中国メーカーのものよりは滑らかですが、Really Right StuffやKIRKには及ばない感じです。価格が倍ほど違うので、健闘したと褒めて良いレベルだと思います。
バッテリー室へのアクセスも快適です。
縦位置プレートを外して使用も可能です。個人的には分離式よりもスライド式の方が使いやすいと思います。屋外だとうっかりネジを落としたら、紛失の恐れがありますので。
操作性
ニコンのZシリーズはグリップが大きく作ってありますので、SONYのαシリーズのような「子指余り」はもともと問題になりにくくなっています。本製品はバッテリー室を覆う設計ではありませんが、手が大きい人じゃ無い限りはホールド感が気になることはないと思います。Zシリーズのグリップから小指がはみ出してしまうという方は、Really Right StuffやSmallrigなどを選んだ方がいいでしょう。
縦横どちらのプレートにもセンターマークが入っていますので、光軸をズラすことなく正確な構図変更が可能となっています。
アルミ合金は質感が良く、安物にありがちな剛性不足感は感じません。
ケーブル類のアクセサリーポートにはプレートを取り付けたままアクセスできます。プレートの天地両端にはカメラストラップを取り付ける金具が付いています。
底部には2箇所、1/4インチネジ穴が設けてあります。カメラの取り付け、縦位置プレートの取り付けは同梱の六角レンチでおこないます。コイン式や手回し式じゃなくて本当に良かったと思います。
スライド式ではなく分離式ですが縦位置プレートをズラしてレリーズケーブルなどをかわすことができます。
ってすごい離れすぎじゃないですか!?
他社のはこのくらいなので、明らかにスライド幅が長いです。ケーブルをかわすのが楽ですが、剛性に影響が出そうな気もします。
Really Right StuffのD850用やa7Ⅱ用のLプレートにあるストラップリングを利用した追加固定ネジを採用しています。これによって確実な固定が可能です。実際このネジを固定することによって、剛性は飛躍的に向上します。
縦位置プレートをズラさない前提で使用するなら、とても良い構造だと思います。逆にズラして使うことが多い方には、非常に面倒くさい構造です。
Fレンズ用のマウントアダプター「FTZ」を使用した際も干渉しない設計になっています。
価格が適正
発売日の時点での実勢価格は6890円。Really Right Stuffだと輸入で購入しても約16000円(ライトタイプ送料別)しますし、ちょっと安いKIRKでも約13000円(送料別)もします。何だったらちょっと有名な中国メーカーの製品より安いくらいです。とても嬉しいですね。
マーキンス「FTZ用Lブラケット」との互換性
これに関しては初見の製品画像を見た瞬間に諦めていました。FTZ用のプレートは問題なく装着可能ですが、Velbonのプレートは使えなくなります。
この問題をギリギリ回避できるのは今の所、スモールリグしかありません(それでも問題がまったくない訳ではありません)。詳しくは下記リンク先をご覧ください。
マーキンス LN-FZ ニコン マウントアダプター FTZ用 L-プレート
Really Right Stuff(RRS)レバークランプとの互換性
プレート部はアルカスイス互換タイプ。当然スクリューノブタイプだと何の問題もありません。メーカーサイトでは「※全ての互換性を保証するものではありません。またレバーで締め付けるタイプのクランプには対応していません。」と書いてありました。それはそうです。全部のメーカーと互換性があるプレートなど存在しません。
我々が知りたいのはReally Right Stuffのレバークランプとの互換性である。アルカスイス黎明期ならいざ知らず、いまアルカスイス互換と謳うなら最も人気があるReally Right Stuffとの互換性を持たせないなら、何を目的として採用したのか分かりません。この製品がクソかどうかの分かれ道と言えるでしょう。
ドキドキ
装着はできますが、少し緩いです。簡単に手でズラせるほど緩くないのですが、思いっきり力を込めたらズレそうな感じです。非常に残念ですが、これでは互換性があるとは言えません。次はもう少しだけダブテールを肉厚に作ってほしいです。互換性は売り上げを左右すると思いますので、Velbonさん、次回は是非お願いします!
まとめ
すでにReally Right Stuffとスモールリグ のLブラケットを持っているにも関わらず、あえて今回購入した理由は、国内メーカーに頑張ってほしいという気持ちがあったからです。これが売れれば次に繋がりますからね。
お世辞抜きで評価するなら、そこそこ頑張ったという感じです。
要望としてはアルカスイス互換のリーダー的存在であるReally Right Stuffと互換性を持たせてほしいということ。またいまどきレンチが内蔵されていないのは、時代遅れとしか言いようがありません。縦位置プレートは分離式ではなくスライドレールにしてほしいです。
この3点が改善されれば、選択肢のひとつに含めたいという方が続出しそうな気がします。この声がVelbonさんに届けば幸いです。
※本製品は現在、販売終了しています。


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