工具に使える決定版!防錆剤を徹底検証!

いざ工具を使おうと思い工具箱を開けたら工具が錆だらけだった…。という苦い経験をされた方も多いと思います。

とかく工具は錆びやすい。かと言って錆止めスプレーを使うと工具がネチャネチャになって埃と油で気が滅入ります。

しかし何もせず保管すると高確率で工具は錆びてしまいますから、何らかのケミカルは必要です。

今回はあらゆるケミカルを使って、一体どのケミカルが防錆効果が高いのか?という実証実験を行いたいと思います。

ただし実験の条件として「普通に工具として使える状態であること」とします。

例えばオイルで浸して拭き取らずに工具箱に入れておけば、おそらく錆びる心配はないでしょう。しかしそれでは工具箱の中は油と埃にまみれてしまいますし、まず何よりも工具としてその状態は好ましくありません。

またグリップに使用されているゴムや樹脂への悪影響も懸念されます。

よって、ケミカルは工具の使用上、性能に影響が出ない程度まで拭き取ることとします。

実証実験開始

まず今回、実験の犠牲者になっていただくものはこちら。

「鉄くぎ」です。

次に今回の実証実験に使用するエントリー選手を発表します。

  1. 100円均一ショップ/金属の潤滑サビ止めスプレー70㎖ 110円(税込)
  2. タイホーコーザイ/ルブリカ潤滑防錆スプレー420㎖ 481円(税込)
  3. エステー/WD-40 300㎖ 522円(税込)
  4. ワコーズ/ラスペネC(業務用)350㎖ 2024円(税込)
  5. エーゼット/長期防錆オイル50㎖ 449円(税込)
  6. 東洋化学/フッ素セパレート420㎖ 2160円(税込)

鉄くぎに6種類のケミカルを塗布し、手がべとつかない程度に拭いた後、海水と同じ塩分濃度3.5%の塩水を霧吹き、放置します。もっとも錆びに強かったケミカルを、今後の工具用の防錆剤として採用したいと思います。

1本、ケミカルなしの鉄くぎもトレイに乗せておきます。

それでは実験を開始しましょう。

錆びのつき方

実験開始直後

開始後わずか数時間、何気なく目をやったら…

すでに錆び始めていました!塩水恐るべし!

ケミカルを塗布していない鉄くぎ。

明確に錆びているのは100円均一ショップで買った防錆スプレー。これは使う価値はゼロに近いですね。

他の物に関してはちょっと判別が難しいので、もう少し様子を見てから判断したいと思います。

丸一日経ちました。しかし塩水、凄まじいですね。

❶100円均一ショップのサビ止めスプレーは、何だか何も塗布していない鉄くぎよりも錆びちゃってる気がします。

❷ルブリカと❸WD-40と❻フッ素セパレートの錆び方はだいたい一緒です。

❹ラスペネCと❺長期防錆オイルは非常に錆を抑えていますね。僅差で❹ラスペネCの方が抑えているように見えます。

よって錆びが一番付き難い防錆剤は「ワコーズ/ラスペネC(業務用)」に決定したいと思います。

錆びの落ちやすさ

次に錆の落ちやすさを比べてみましょう。条件を同じにするためにサビ落としにはペネロペCを使用しました。

よく判別できないので頭部と胴体部をトリミング。

一番サビが抑えられていた❹ラスペネCは思った以上に落ちませんでした。

反対にパッとしなかった❷ルブリカが凄く綺麗に落ちました。

全体的にみて一番綺麗に落ちたのは「エーゼット/長期防錆オイル」で、実験前と遜色ないレベルです。

まとめ

結論をいう前に、まず工具箱の中に塩水は入ってきません。ですのでごく平均的な環境下では今回使用した(100円均一ショップ以外の)ケミカルで防錆処理を行っておけば、そう簡単に錆びることはないと思います。

ごく一般的な工具のお手入れとして候補を絞っていきたいと思います。

もっとも手入れが楽なのは、スプレー後ベトつかない東洋化学/フッ素セパレート」でした。
今後はビットや滅多に使わないタップ・ダイスなどに定期的にスプレーしていこうと思います。しかし防錆効果の割に価格が高いので、用途を絞って使用します。

次に潤滑も必要という工具に関しては「タイホーコーザイ/ルブリカ潤滑防錆スプレー」で防錆処理していこうと思います。防錆効果が抜群なのに、価格が安いのが嬉しいですね。こちらが今後の防錆剤のメインになるかもしれません。

すでに錆びてしまっている工具や、ダメージがありすぐ錆びが発生してしまいそうな工具に関しては、もっとも効果が高かった「エーゼット/長期防錆オイル」を使用していこうと思います。容量に対して価格が高いので、やはり用途を限定的に絞って使いたいです。

尚、本検証結果はあくまでも「鉄くぎの塩水に対する防錆・錆び落ち効果」のみで優劣を付けた結果であり、イコールそのケミカルの性能の優劣の結果ではありません。

そのため潤滑性能では結果は変わってくると思いますし、固着したボルトを緩める結果も違うと思います。

また長期間検証を行っていないため、一般的な湿度で長期放置した場合、今回とは違った結果になる可能性もあります。

今回の結果はひとつの例として、ケミカル選びの参考になれば幸いです。

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haku
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