
PC-LR40(Micro Panning Clamp)用にダブテールプレートを購入いたしました。
ダブテールプレートをクランプに中央のネジを締めたところ、非装着時と比較してパンニングのフィーリングが明らかに悪くなりました。
どこか一部で引っかかりそこを通過するとまた動く。
という動作を繰り返しながら回転してしまいます。
締め付けトルクが強すぎてマイクロパンニングクランプの底部にひずみが生じ引っかかっているのではと思われます。
かなりゆるゆるの状態で締めると(ほんの少し力で反時計方向に力をかけると緩む程度)パンニングは今まで通りぬるっと動くのですが、ロックタイトなど使用したほうがよろしいでしょうか?
というご質問をいただきました。私の所有しているPC-LR40で試したところ、目一杯強く締めると、確かに部分的に引っ掛かりを感じます。
原因を考察するとともに少しでも改善できないか色々検証してみました。
原因の考察
普通に考えてクランプ側とパン側が別々のパーツなのに、なぜ片側だけにパーツに取り付けただけで操作フィーリングが変わるのか?
重量が変わる事によって重力方向に負荷が掛かるのであれば【部分的に重くなる】のは整合性が取れません。
さらに構造をよく確認すると、このパンベースはクランプを上から挟み込む形で銀色のステンレス金具でねじ込んで固定している事に気づきました。
図にしますとこういう事です。ここにダブテールプレートを装着することにより
銀色の金具に多少の歪みが起こってしまい、パン操作の不具合を起こしているのだと推察できます。
PC-LR40には幸い中央のネジ穴以外に、2ヶ所空転止め用のネジ穴が空いています。もしかするとそもそもこのネジ穴は、こういった不具合を回避するために設けられているのかもしれません。
この件についてRRSに問い合わせをする前に製品ページを熟読したところ、技術仕様にこのような項目を見つけました。
やっぱりPC-LR40のM5ネジ穴は、ダブテールプレート用に設けられたものだったようです。
装着方法
PC-LR40とダブテールプレートをM5ネジ2点を固定します。
この時の締め付けトルクは2.5〜3N·mとします。アルミ合金は、ねじり破断トルクが8.137N・mですので、間違っても持ち手の長い工具で力任せに締め付けないように注意してください。
中央の固定ネジに低強度のネジロック剤を塗布し、かなり緩めに固定します。
※RRSのサポートの回答によると、3/8″の中央ネジは操作に支障がない程度の緩さでも良いので、安全面の理由で装着してほしいとの事です。
検証結果
PC-LR40にダブテールプレートを付けたけど動作が重くなってお困りの方は、この方法でこの問題が解決できます。(別の問題が無ければ)
同じ症状でお困りの方の参考になりましたら幸いです。


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