ニコン Z50 のバッテリー EN-EL25 を検証してみた

ニコンZ50のバッテリーについてちょっと調べましたので報告したいと思います。今回調査するバッテリーの詳細は以下のものです。なお、バッテリーの充電状態、撮影間隔やメニュー画面からの設定条件などの使用環境によって電池寿命は異なります。

製品詳細(スペック)

名称:Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL25
発売日:2019年11月22日発売
希望小売価格:6,270円(税別 5,700円)
JAN:4960759903969
7.6V / 1120mAh / 8.5Wh

四角い形状でNikon1に使われていたバッテリーに酷似しています。重さは52g(実測値)。

何枚撮影できるのか?

撮影条件は室温約22度、湿度48%、モニター再生時間10秒、20秒間隔でインターバルタイマー撮影、満充電から12:16から撮影をスタートしました。撮影が自動終了したのが15:53でしたが、バッテリーが完全に切れた訳ではなく、ほんの少し余力を残してインターバルタイマー撮影は中止されました。とは言え、中止後に撮影できた枚数はたった19枚ですので、ほぼバッテリー切れギリギリまでインターバルタイマー撮影は行われるということも判明しました。

連続撮影時間は3時間37分で、記録枚数はRAW650枚Jpg650枚(同時記録)いう結果でした。

公式発表ではファインダー使用時280枚で、液晶モニタ使用時は320枚となっています。インターバルタイマー撮影はファインダーも液晶モニタも非表示になるので、実際の撮影枚数は公称値に近付くと思いますが、350〜400枚といったところでしょうか?もちろん連写などが絡むと撮影枚数は飛躍的に伸びると思いますし、数値通りの結果にはならないと思いますが、やはり予備バッテリーは必須だと思います。

なお、画質モードをRAWに設定して撮影した場合や低速シャッタースピードで撮影した場合はバッテリーの消費が多いということはNikonのwebサイトにも記載があります。どうしてもバッテリーの残量が不安な時はjpgのみの保存形式にしておくと良いかもしれません。

撮影可能コマ数(電池寿命)について

動画時間は?

Nikon Z50のwebページによるとモニター使用時の動画撮影時間は75分となっています。これはおそらく最高品質の4K UHD 30フレームで撮影した場合の記録時間ではないかと思います。

Z50の動画の1回の撮影時間は29分59秒までです。これを連続で録画し、どれだけ持つか検証したいと思います。室温は22度。結果、1時間25分持ちました。(4K UHD 30フレーム)
気温やオートフォーカスの動作頻度などによって多少の増減があると思うので、これもやはり公称値75分に近くなると思います。

ちなみに初期設定である1080P30フレーム標準画質だと、1時間撮影してもバッテリー残量が1つも減っていませんでした。またオートフォーカスではなくマニュアルフォーカスで試したところ、4K画質でもバッテリーの減りはかなり緩やかでした。

ちなみに4K画質で録画すると1時間25分で78GBの容量が必要でした。4Kで撮影する場合はバッテリーの予備はもちろんですが、メディアもたっぷり準備しておくことが大切です。

充電時間は?

完全に空にした状態から満充電までに要した時間は2時間35分でした(電源100V60Hz)。Nikon公式発表値が約2時間半と記載がありましたので、その通りの結果ですね。

次にモバイルバッテリー(10000mAh・DC5V/2A-10W)から充電した場合ですが、ずっと見ておかないと満充電までの時間が正確に分からないので、今回は時間を2時間に区切って充電しました。そしてバッテリー残量が何%か確認すれば良いだろうと安易に考えていましたが、Z50にはバッテリー残量を%表示させる機能がないのですね。。仕方がないので何枚撮影できるかで、だいたいの充電時間を推測したいと思います。結果的には2時間充電して何と278枚も撮影できました。フル充電で650枚ですから42%充電できたことになります。つまり

モバイルバッテリーから1時間辺り約20%充電できるという結果になりました。つまり5時間弱あればフル充電できるということになり、十分実用的だと思います。

連続待機時間は?

上の検証でインターバルタイマー撮影が切れたのが20時24分でした。しかしインターバルタイマー撮影はほんの少し余力を残して切れることが分かっています。その余力は3%程度です。その電源ONの状態で翌朝8時24分まで、つまりピッタリ12時間放置しました。

結果は普通に起動しました。おそらく電源がONになっているだけでは、ほとんど電力を消費しない。ということです。撮影後にうっかり電源を切り忘れても、気づけばバッテリーが大幅に減っていた…なんて事故は起こりにくいと言えるでしょう。

まとめ

さて今回はニコン Z50の専用バッテリー「EN-EL25」を検証しました。概ねメーカーの公称値に近い結果となりました。以下、当記事のまとめです。

  • 記録枚数は650枚(Raw&jpg同時記録/インターバルタイマー撮影)
  • 動画の最長記録時間は1時間25分(4K UHD 30フレーム)
  • 満充電までに必要な充電時間は2時間35分(家庭用電源)
  • 満充電までに必要な充電時間は5時間弱(モバイルバッテリー)
  • 電源がONでもスリープになっていれば、待機電力はほとんど消費しない。
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haku
こんにちは三脚フォトグラファー「ハク」です。 当ブログのキャッチフレーズは「探していた三脚と雲台の情報がきっと見つかる!三脚雲台沼ブログ」です。 当ブログを読めば大抵の三脚雲台の悩みは解決できるようになるはずです。 どうぞよろしくお願いいたします!

コメント

  1. philotripus より:

    「三脚ではVRオフですか?」

    ハクさん、こんにちは。Z50を早速ご購入されたのですね。とりあえず持って歩くのには便利そうです。知り合いに一眼レフから買い換えた方がいらして、あまりに撮影が楽しくて時間を忘れた、とのことでした。多分F値が4とかの暗いレンズでもファインダーでは明るく見えるからでしょう。私はZ6を使っていますが、ND64フィルターでも明るく見えるのにびっくりした記憶があります。

    ところで、ハクさんはボディ、レンズいずれのVRも三脚使用時にはいちいちオフですか? カメラの教科書的なものにはオフと書いているのですが、手持ちにしたときにVRオンを忘れて手振れ写真を何枚か撮影してから気づくというパターンが少なくありません。私はプロではないですが、このパターンで身内の結婚式とかで致命的な失敗をしそうですので、VRはオフにしないようにしています。その他無電子接点マウントアダプターを付けているとき、マニュアルでレンズ焦点距離を設定しそこねて、VRが変な動きをしてブレ写真を連発してから気づく、というパターンもあります。

    私はVRオンのままジッツォ3型システマ三脚に付けていますが、今のところ特に問題はありません。ただ構図を調整しているときにVRが働いて、画像がファインダーのなかでゆっくり動いて止まることはあります。この程度なら許容範囲ですので、VRオンでいい、というのが私の結論なのですが、どう思われますか。

    VRオンで三脚に載せると、こんな変な写真になりました、的な検証記事どこかにないかとインターネットを検索していますが、まだ見つからないですね。

    • haku haku より:

      philotripusさん、こんにちは。三脚使用、不使用でVRは使い分けています。うっかりVRのまま三脚で使用していたこともあります。が、おっしゃる通り致命的な失敗になった事はありません。しかし合成目的で数枚撮ってみたら、わずかにズレが生じており、使えなかった。という事はありました。あとはマクロ撮影では結構致命的な失敗に繋がりますね。等倍ではなく、1.5倍のマクロでは割と顕著に現れます。今度暇があれば検証記事を書きますね。このように極々微細なブレなので、基本的に広角で撮影する時に目に見えるような失敗は起こりにくいのは事実です。しかし僅かなブレを抑えるためにジッツオを買ったのに、そこに目を瞑るのはナンセンスなような気もします。VRをONOFFするしないに関わらず、毎回忘れずにチェックするという癖をまずは試みてみてはいかがでしょうか?

  2. philotripus より:

    ハクさん、お返事ありがとうございます。VRを切らなくても不具合なし、と書きましたが、合成したときにブレがあった、というご指摘。流石でございます。たしかに思い起こせば私にもありました。HDR合成、被写界深度合成。出来上がった写真に違和感のある部分が確かにありましたが、気のせいか、ソフトの不具合だろう、ぐらいにしか考えていませんでした。そういえばビューワーで連続再生していると、三脚に固定していたにしては、ズレすぎじゃないの、という写真が混ざっていたような気がします。もしかしたらVRが作動したのかもしれませんね。合成前提で複数枚撮影するときはVRオフにしたいと思います。しかし前にも書いたように、太陽光の状態が素敵な状況になったときは気がせいて、そういう設定のこと忘れてしまうのですよね。

    • haku haku より:

      philotripusさん、こんばんは。私はブツ撮りメインなので気付きやすいのだと思います。問題なのは三脚使用時のブレではなく「VRが作動することによる構図のズレ」です。NikonのVRには三脚検知が付いているレンズがあるので(お持ちのレンズがそうかどうかは取説でご確認ください)、ワンカットなら案外VRの方が良いのかもしれません。

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