ARCA-SWISS フリップロック純正クランプを使いやすくカスタムしてみた

ARCA-SWISS社のレバー式の純正クランプ「フリップロック」はお世辞にも使いやすい操作性とは言えません。

デザイン的には非常に格好良くて雲台にもマッチしていると思いますが、2段階ロックが煩わしく、それが面倒で使っていません。

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しかしフリップロックを使いたいというファンの声があるのも事実で、Twitterのとあるフォロワーさんからこのような要望がありました。

質問者
とあるフォロワーさん

クランプ自体は純正フリップロックのまま、レバー部分だけ改良されたカスタムパーツなんてものがあれば最高かもしれません。 何と言っても、レバーが付いてる逆側部分に水準器等がついておらず厚みが薄いのが良いのと、アルカスイスのログが恰好良いですし。

今回はこの問題の解決策を考えたいと思います。

分解

まずは分解します。手作業でできる分解は以前にご紹介しましたが、もう一度おさらいしましょう。

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レバーを解除して上のようにクランプを押せば中央のネジが軽々と回るようになります。
このネジを回し続けると分解できます。
この時、しっかり押しながら分解しないと内部のバネの力でパーツが方々に散らばってしまうのでご注意ください。

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今回カスタムするのはレバーだけです。

アルカスイス フリップロック 純正クランプ

使う工具は2mmのポンチとハンマー。

レバーの裏側(ピンの近くにARCA-SWISSのロゴがある方) からピンにポンチ(先が2mmのもの)を当ててハンマーで叩くと、ピンが抜けます。

今回はMAC TOOLSのTaper punch 1/16″(2mm)と同じくMAC TOOLSのアンチバイブハンマーを使用しました。

アルカスイス フリップロック 純正クランプ

上のように3つのパーツに分解できます。

カスタム

それではいよいよカスタムしていきます。
と言っても、スチール製の棒(シャフト)の天頂部分をヤスリで削り取るだけの簡単作業。

アルカスイス フリップロック 純正クランプ

この時、天頂部分の段差をわずかだけ(0.5mmくらい)残します。

アルカスイス フリップロック 純正クランプ

使った工具はツボサンのブライト900。

アルカスイス フリップロック 純正クランプ

あらかた削り落としたら400番からペーパーをかけて、少しずつ細かく当てていき2000番あたりで仕上げます。

アルカスイス フリップロック 純正クランプ

完成です。

アルカスイス フリップロック 純正クランプ

では早速クランプを元通りに組み戻して、操作してみましょう!

結果

目論見通り、レバーのロックボタンで2段階目のロック解除ができるようになりました。

0.5mmほどのわずかな段差を残したおかげで、1段階目の90度ロックもしっかり掛かります。

ロックボタンを引き続ければレバーが閉まった状態から180度全開放も可能です。

説明では伝わりにくいと思いますので映像でご覧ください。

ただ私は中古部品を持っていたので、仮に失敗したとしても特に支障はありませんでしたが、純正パーツに不可逆の改造を施すのは結構勇気が必要です。

この改造によりメーカーのサポートが受けられなくなる可能性もありますし、なかなかお勧めしにくいカスタムと言えます。

もし挑戦されるというかたは、くれぐれも自己責任でお願いします。

 

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haku
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