本当にう○こなの?アルカスイス純正クランプを詳しく紹介

アルカスイス純正クランプは、マニア界隈では昔から「○ソだク○だ」と言われてきました。私も似たような発言をした事もあります。

今回は純正クランプが本当にそうなのか徹底的に紹介したいと思います。

純正クランプは大きく分けて3種類

アルカスイス純正クランプは大きく分けて3種類あります。上の画像の左からスクリューノブタイプの「クラシック」、真ん中のレバータイプの「フリップロック」、右のレバータイプの「Fix」です。

どのクランプにもFixと呼ばれる規格のプレートが装着できるようになっています。クラシックとフリップロックは2段式になっていますが、下段がFix専用のクランプとなっています。上段が一般的に「アルカスイス互換」と呼ばれている規格のクランプです。

もともとアルカスイス社が採用していたダブテールレールのクイックリリースシステムが広まってアルカスイス互換となった訳ですが、アルカスイス社が後年になって新しく採用した規格がFixです。新旧どちらのプレートにも対応できるように2段式になっているのですね。

しかし二兎を追う者なんとやらで、あれもこれもと欲張るとやっぱり使いにくい訳です。私はFix規格のアクセサリーも使っていますが使いにくい。アルカスイス互換のアクセサリーも使いにくい。あーイライラするけど両方あるから純正クランプを使わざるを得ない…。という泥沼にはまっています。

何がそんなに使いにくいのか?

純正クランプは3種類もありますが、ぶっちゃけ全部使いにくいです。

一体何がそんなに使いにくいのか?を説明しましょう。

クラシック

一番マシなクランプがクラシックです。おそらくこれを使っている人が一番多いと思います。ただし一番マシなだけで決して使いやすくありません。

まず2段式ですので暗いところで装着しようと思うと装着しにくいです。下の段に引っかかってしまうのです。

あと全然クイックじゃありません。くるくるくるくる結構回さないとプレートを脱着できません。クラシックを使った後にKIRKのクランプを使ったら感動で涙が溢れます。

フリップロック

フリップロックのデザインは最高に格好いいです。それは認めましょう。しかし最高に面倒くさい操作性です。レバーなのに何でこんなにややこしくしたの?と設計者を丸3日くらい問い詰めたいほど面倒です。どれほど面倒か文章では説明が難しいので画像でご覧ください。

レバーが不意に外れないようにロックシステムを採用したところまでは良しとしましょう。何で2段階ロックにしたのか?しかも2段階目のロックがボタンではなく、シャフトて。

そしてこいつも2段式なので引っかかって使いにくいし、ストレスはたまる一方です。

Fix

最後にFixです。こいつはアルカスイス互換プレートには対応していません。Fix専用です。それは良いでしょう。

こいつも説明が難しいのですが、何と言ったら良いのか…。不安?

これも画像で説明しましょう。

本当にロックできてるのか不安になるロックシステムです。解除も解除位置で固定出来ないので、重い機材だと脱着の際、非常に面倒くさいです。酷評されるのも頷けます。

フリップロックは爆発する

フリップロックは爆発します。これを私は「アルカボム」と呼んでいます。

レバーを解除して上のようにクランプを抑えれば中央のネジが軽々と回るようになります。このネジを回すことにより、クランプ幅を調整できるという訳です。

でもフリップロックの幅調整は結構シビアでして、ちょっとでも幅の異なるプレートだと毎回調整しないと使い物になりません。調整により互換性はあるものの、共存はなかなか難しいという訳です。

そしてネジを極限まで緩めると内部のバネの力を利用して部品が爆発し、ほうぼうに散らばります。

部品の内容はこのような感じです。ワッシャーは4枚ですので、足りない場合は根気よく探しましょう。屋外で弾けたら…。その時はもう諦めた方が良いかもしれません。

ワッシャーには向きがあります。2対の楽器のシンバルをイメージして組み直してください。

以下、フリップロックのプレート幅調整と分解からの復元方法の動画です。

空転防止用のピンが邪魔

クランプ裏側のピンと、雲台側のピン穴のせいで、Really Right Stuff(以下 RRS)のクランプをアルカスイス製品に換装することを難しくしています。

アルカスイス社は他社クランプに交換されることを嫌って、あれやこれや手を打ってきました。なのにFixの裏にはプラスネジが使われていますし、一般的なネジ変換アダプターが使われています。アルカスイス互換信者はFixには興味がないことを知っているからでしょうか?

フリップロックのレバーの素材が樹脂?

明らかにクランプ本体とは素材が違います。コツコツと叩いてみると、樹脂っぽい質感です。もっとも壊れてはいけない部分に樹脂ってどうなの?という書き込みが海外の掲示板でも書かれていました。個人的にはもし本当に樹脂なのであれば「なぜ金属製から変更したのか?」その理由が知りたいですね。

発売当初のクラシックはノブが外れてしまう

今は改良されてノブを回し続けても外れませんが、発売当初の頃は外れていました。中古で買う場合は注意が必要です。ノブの先っぽにキャップがしてあるものは大丈夫です。

ちなみにこのキャップは簡単に外れます。

このネジを回してクランプ幅を調整することができます。が、ロックタイトが掛けられているため、よほどの理由がない限り調整はお勧めしません。

ちょこちょこマイナーチェンジしている

アルカスイスは本当にちょこちょことマイナーチェンジします。そう言えば空転防止用のピンだって昔は刺さっていなかった(昔はピンとクランプが分離していた)ですし、この角度確認用の小さなピンも昔はありませんでした。

このピンの出現によって、角度が分かりやすくなりました。このようにたまには良いマイナーチェンジもあります。

まとめ

というわけで、特に褒めるところが見つからないまま、まとめになってしまいました。タイトルの「本当にうこなの?」に関してはうんこです。と結論づけて終わりにしたいと思います。

本当のまとめ

さて、散々に書いてしまいましたが、これもアルカスイスへの深すぎる愛ゆえです。実際私はアルカスイス純正クランプは結構気に入ってまして、現在RRSのレバークランプに換装しているのはP0 HybridとX-tableのみです。d4 GPやC1 cube GPは純正クランプを使っています。純正のパノラマ台も好きです。

何よりも純正クランプはデザインが格好いいですよね。アルカスイス雲台に非常に似合います。これって使い続けていく上でとても重要だと思います。もちろん使い勝手が上がれば良いのでしょうけど、こういう使いにくさも含めてアルカスイスの良さのような気もします。皆様も私のような病気に罹らないように気をつけてください。ではでは

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haku
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